
事件の真相は《リライト》が握る!?
幼馴染の女子大生2人が紡ぐマーダーミステリー!
今回はパッケージ型マーダーミステリー『紫乃淵リライト』についてレビューしていきます!
本作のあらすじや遊び方、登場キャラクター、ネタバレなしのプレイ感想・評価についてご紹介しています。本記事がこれから遊ぶ予定のあなたの参考になれたら幸いです。
シナリオ概要

プレイ人数 | 2人(GM不要) |
プレイ時間 | 60分 |
プレイ環境 | オフライン |
対象年齢 | 15歳~ |
ジャンル | マーダーミステリー |
発売時期 | 2021/9/10 |
デザイナー | 吉田昌乗&秋口ぎぐる&森川秀樹 |
サイズ | 16 x 11 x 3 cm |
版元 | グループSNE/cosaic |
『紫乃淵リライト』は、グループSNE×cosaic発のマーダーミステリーミニ(Murder Mystery Mini)シリーズ、GMなしでサクッと楽しめるシナリオになっています。
マーダーミステリーは大人数集めなければならないものが多いですが、このシナリオは2人でできるので、マーダーミステリーを手軽に楽しめるのが魅力ですね◎
あらすじ
幼馴染のハルとアキ、姉妹のように育った仲の良い2人が事件に巻き込まれるところから物語が始まります。
舞台は山奥にある”紫乃淵キャンプ場”、事件の被害者はそのキャンプ場の管理人でした。
事件の容疑者はハルとアキを含め閉鎖された山奥のキャンプ場に宿泊していた5名。
ハルとアキは自分たちの身の潔白を証明するため、キャンプ場の管理人と他の宿泊客との関係や、事件当時のアリバイなどを調査することになります。
調査を進めるにつれて情報が次々と《リライト》される中、果たして2人は真相に辿り着くことができるのでしょうか!?
登場人物紹介
それでは、今回の事件の容疑者となってしまった5名をご紹介しましょう。
ハル(20歳/女性)

- 教育学部の大学生
- 周りに流されがちな性格
- アキとは幼馴染で親友
- 犯人ではない(アキも犯人ではないと確信している)
アキ(20歳/女性)

- 経済学部の大学生
- 活発でスポーツ全般が得意
- ハルとは幼馴染で親友
- 犯人ではない(ハルも犯人ではないと確信している)
ホズミ(38歳/男性)

- 私立大学教育学部の准教授
- ハルが所属するゼミを担当している
- 爽やかでおしゃれ
- 紫乃淵キャンプ場ではテント泊だった
ツユリ(27歳/女性)

- 看護師
- おとなしい雰囲気
- 都会の喧騒から逃れるためキャンプ場に来ていた
- 恋人のクサカとコテージに宿泊していた
クサカ(29歳/男性)

- 営業職
- ヤンキーっぽい雰囲気
- 恋人のツユリに誘われてキャンプ場に来た
- 事件当日は桜の木が生えている崖の近くで目が覚めた
遊び方/ルール
- 第1調査フェイズ
- 第1共有フェイズ
- 第2調査フェイズ
- 第2共有フェイズ
- 最終調査フェイズ
- 最終共有フェイズ
- 投票フェイズ
- エンディングフェイズ
本作は合計3回の調査フェイズ/共有フェイズで犯人を推理し、最後に真犯人は誰なのかを投票するという流れでゲームが進行します。
調査は事件の証拠や情報が書かれた調査カードをめくることにより進めていきます。
このシナリオの最大の特徴は《リライト》、すなわち調査を行うにつれて情報がどんどん更新されていくゲームシステムです!
調査カードをめくるにつれて、公開情報が次々に書き換わっていきます。
調査を進めるにつれて物語の裏側が炙り出され、徐々に真相に近いづいる!!という感覚がたまらないストーリーになっています。
第1調査フェイズ
調査フェイズは下記の通りに進めていきます。
- 事件に関係する場所、および容疑者(7種類)のカード各4枚の中からプレイヤーが交互に1枚ずつ獲得する
- お互い合計4枚獲得したところで調査フェイズ終了
- ここで獲得した調査カードはプレイヤーに共有したり譲渡したりするのはNG
第1共有フェイズ(5分)
共有フェイズでは下記の通りに進めていきます。
- 獲得した情報をもとにプレイヤー同士で話し合い推理する
- 第1調査フェイズで獲得したカードをプレイヤー間で共有したり譲渡したりするのもOK
- 場合によって嘘をついてもOK
第2調査フェイズ
第1調査フェイズと同様に調査を行います。
第2共有フェイズ(5分)
第1共有フェイズと同様に調査を行います。
最終調査フェイズ
第1/第2調査フェイズと同様に調査を行います。
※調査カードは合計28枚ですが、最終調査フェイズまでで24枚しかめくれませんので注意です。
最終共有フェイズ(10分)
第1/第2共有フェイズと同様に調査を行います。
※ただし、時間は10分と先の共有フェイズより長めです。
投票フェイズ
2人のプレイヤーが同時に犯人だと思う人を指名します。
最も得票数の多かった人が誰であるかにより、物語の結末が変わります。
エンディングフェイズ
物語の結末を読み上げます。
マルチエンディングなので、犯人として拘束された人が誰であるかがとても重要になります!
評価と感想
それでは、独断と偏見による評価と感想を綴ります!
わたしが本シナリオをプレイした際の条件は、下記の通りです。
評価
リライトが2人の世界を深くする。しっぽり楽しめるマダミスです◎
推理難易度 | ロールプレイの楽しさ | 世界観没入度 | 感情揺さぶられ度 |
⭐⭐⭐☆☆ | ⭐⭐☆☆☆ | ⭐⭐⭐⭐☆ | ⭐⭐⭐⭐☆ |
2人用マーダーミステリーは、どうしても容疑者が限られて犯人の特定が容易になったり、ボリューム不足に感じてしまうことが少なくありません。
——しかし、このシナリオは、その不安をしっかり払拭してくれました。
ストーリーや推理の導線が丁寧に設計されており、2人という限られた人数でもしっかりと“ミステリー”として成り立っているのが大きな魅力です。
特に、世界観とキャラクターの関係性が深く、物語体験としての濃度も非常に高いと感じました。
一方で、ルールブックはやや上級者寄りの構成になっており、「マダミスとはこういうもの」という最低限の理解がある前提で記述されています。
マダミス完全未経験の方には、少しハードルが高く感じるかもしれません。
そのため、はじめてマダミスをプレイされる方は、以下の記事から「マーダーミステリーとは何か」「ロールプレイを含めて楽しむゲームであること」などの事前知識をしっかり仕入れておくと、よりスムーズに没入できるはずです。
コンパクトながら奥深い、まさに“大人のための2人ミステリー”。しっとりと世界に浸りたい夜にぴったりの一本です。
難易度
難易度は『普通』です。
初心者にも経験者にもおすすめしたいシナリオで、もちろん初めてマダミスを遊ぶ人同士でも楽しめると思いますが、経験者1人と初心者1人、もしくは経験者同士だとより良いかな?と思います。
通常のマダミスのルールに加え、《リライト》というやや複雑さを帯びたゲームシステムがあるので、経験者の方を据えてルールについてフォローしてもらいながら進めるとよりスムーズに進められます◎
感想
いい感じに《リライト》に振り回され、120%シナリオを楽しんだ自信あり。笑
2人用のマダミスって「すぐ終わっちゃうかな?」「推理が簡単すぎたらどうしよう?」なんて思うこともありますが、この作品はそんな不安をきれいに吹き飛ばしてくれました!
ゲームシステムが本当に秀逸で、「2人しかいないのに、ちゃんとミステリーが成り立ってる!」って何度も感心。
《リライト》に振り回されつつ、物語にぐいぐい引き込まれていきました。
登場人物が親友同士という設定もロールプレイのしやすさに繋がっていて、仲良しの友達やパートナーと遊ぶとより深く没入できる気がします◎
個人的には物語の結末がどストライク!終わったあとにじんわり余韻が残る感じも最高でした。
2人でじっくり物語を味わいたいときに、めちゃくちゃおすすめのシナリオです!
まとめ
今回は2PLパッケージ型マーダーミステリー『紫乃淵リライト』についてレビューしました。
マダミスに興味があるけど、参加人数を集めるのが大変だな~という人や、恋人、夫婦間でしっぽりマダミスを楽しみたい人におすすめのシナリオでした◎
ぜひとも、この事件の真相を解き明かしてみてください!
本ブログでは、これからマダミスを初めてプレイしたいと思っている方におすすめのシナリオや、人数別に面白いシナリオを多数ご紹介しています。
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