
驚き!斬新な調査ツールと個性溢れるキャラクターたち!!
7PL・GMレスの王道”館”マーダーミステリー!!
本記事ではREDRUMのパッケージ型マーダーミステリー『泉涌館の変転』について、レビューします。
当作品のあらすじ・遊び方、登場キャラクター、ネタバレなしの感想・評価についてご紹介しますので、いまプレイ検討中のあなたの参考になれば幸いです。
シナリオ概要
引用:https://shop.tumbleweed.jp/items/73760687
| プレイ人数 | 7人(GM不要) |
| プレイ時間 | 150分 |
| プレイ環境 | オフライン (一部オンライン環境が必要) |
| 対象年齢 | 15歳~ |
| ジャンル | マーダーミステリー |
| 発売時期 | 2023/05/13 |
| デザイナー | 鯨井 翔 |
| サイズ | 22.5 x 16 x 3 cm |
| 版元 | TUMBLEWEED(タンブルウィード) |
『泉涌館の変転(REDRUM 01)』は、タンブルウィードのマーダーミステリーレーベル”REDRUM”の第一弾作品で、9人の曲者たちが織り成す王道の館ミステリーです。
この作品では1人1台スマートフォンを使用します。調査カードから得られる番号を専用Webサイトに入力することにより追加情報やキャラクターのひらめきなどが得られるシステムが秀逸!これまでとはひと味違った新感覚のミステリーを体験することができます。
GMなし・オフラインでプレイ可能ですが、ゲームシステム上、プレイの際には1人1台のスマートフォンとインターネット接続環境が必要です。
あらすじ

山深く、静かに時を刻む一軒の館。
その名は「泉涌館(せんにゅうかん)」。
かつては豊かな泉が湧き出し、美しい景観を誇っていたことからそう呼ばれるようになったと伝えられています。
だが今では泉も細り、わずかな名残を残すばかり。
そして冬。雪がしんしんと降り積もるある日、この館を訪れたのは9人の来客でした――。
登場人物紹介
あなたが演じることができるキャラクターについて、簡単にご紹介します。
一色研(50代/男性)

- 大学で心理学を教えている心理学の権威
- つかみどころのない人物
二見真紀(30代/女性)

- 服のブランド会社の社長
- 野心家
三田澄代(20代/女性)

- 二見の秘書
- 冷淡
四条零士(20代/男性)

- 霊媒師
- どことなく胡散臭さを感じる
サツキ(20代/女性)

- 顔に厚めのメイクを施すマジシャン
- 明るい性格
六角聡(40代/男性)

- メタフィクションを好む作家
- 常に何かを考え込んでいる
万代音夜(30代/男性)

- 名探偵
- 飄々としておりどこか達観している
遊び方/ルール
- 物語の始まり
- 担当キャラクターの決定
- ストーリーブック読み込み
- 自己紹介
- 調査フェイズ
- 投票フェイズ
- エンディングフェイズ
本作品は、GMの代わりを担う”進行カード”を読み進めていくことによりゲームが進むシナリオです。
進行カードは1枚ずつ着実に読み進め、読み終わったら次のカードに進むため先の展開が読めないようになっています。
本作品の最大の魅力は、”調査カード×キャラクター別専用Webサイト”の新感覚調査システムです。
1人1台スマートフォンを使用し、調査カードの表面に書かれている番号をキャラクターごとのWebサイトに入力することで各自の獲得情報を整理するだけでなく、得られた情報によってキャラクターごとに異なるオリジナルのひらめきが得られたり、、、これまでのマダミスとはひと味違うミステリーが堪能できます。
シナリオのプレイに必要なものは下記の通りです。
- 筆記用具
- スマートフォン(1人1台)
- インターネット環境
また、本作品は密談があるため、プレイする際にはゆとりのあるスペースでプレイすることをおすすめします。
引用:https://shop.tumbleweed.jp/items/73760687
物語の始まり
物語のあらすじをプレイヤー全員で共有します。
担当キャラクターの決定
泉涌館に訪れた7名のキャラクターから、ストーリーブック表紙に書かれた公開情報をもとにプレイヤーは1人ずつ担当キャラクターを決定します。
表紙の内容を確認したら、任意の方法で必ずプレイヤー1人に対して1人のキャラクターになるよう割り振りましょう。
同じキャラクターを2人が担当したり、1人のプレイヤーが2役兼任することはできないためご注意ください。
ストーリーブック読み込み
担当するキャラクターのストーリーブック(キャラクターハンドアウト・設定書)を黙読します。
ブック内の「STOP!」の指示があるところまでを読み進めましょう。
「STOP!」以降はストーリーの進行の中で指示があります。指示がある前に先々読み進めてしまわないようご注意ください。
自己紹介
キャラクター同士の自己紹介のシーンをセリフの読み合わせ形式で行います。
調査フェイズ
調査フェイズでは、”調査”、”全体会議”、”密談”を行うことが可能です。
“調査”は、”赤いカケラ”を1つ支払うことで場にある調査カードを1枚獲得することができます。

取得したカードは特に指示がない限り、全体公開・交換・譲渡して構いません。
カードの表面にはそれぞれ番号が記載されています。その番号を専用のWebサイトに入力することで情報を整理したり、獲得した情報の組み合わせで追加情報が得られることもあります。積極的に活用しましょう。その他詳細なルールについては「進行カード」をご参照ください。
“全体会議”は全員がひとつのテーブルを囲んで話すこと、”密談”は数人に分かれてこっそり話すことを指します。
密談の上限人数はありませんが、1人だけ仲間外れが起こらないように調整しましょう。
投票フェイズ
拘束する人物の投票を行います。
エンディングフェイズ
エンディングは専用Webサイトで確認できます。各自サイトの指示に従いましょう。
最後に各キャラクターの目標や勝利点、秘密などを告白し、最も得点が高かったプレイヤーが勝利です!
ですが、マダミスで最も大事なことは”全員で協力して自分たちだけの物語をつくりあげること”です。
全員が一人ひとり役割をこなし、気持ちよく遊べるよう尽力し、その後の感想戦で盛大に盛り上がりましょう◎
評価と感想
わたしが本作品を遊んだときの条件は、下記の通りです。
評価
ゲームシステムが秀逸!キャラクターの個性が際立つマーダーミステリー!!
| 推理難易度 | ロールプレイの楽しさ | 世界観没入度 | 感情揺さぶられ度 |
| ⭐⭐⭐⭐☆ | ⭐⭐⭐⭐⭐ | ⭐⭐⭐⭐☆ | ⭐⭐⭐☆☆ |
本作の物語は、人里離れた山奥の館に集まった人々を舞台に繰り広げられる、王道の”館”ミステリー。
マーダーミステリーのシナリオ構成としてはオーソドックスですが、特筆すべきは各キャラクターに用意された調査管理ツール=専用Webサイトの存在です。
このWebサイトはキャラクターの脳内を可視化するような仕組みになっており、カードで得た情報を番号入力することで、整理や新たなひらめきを得られるという斬新な試みが採用されています。
従来のマダミスではプレイヤーの記憶やメモに委ねられていた情報管理を、物語体験に直結するインターフェースに落とし込んだ画期的なシステムでした!
さらに、登場キャラクターはいずれも個性豊かで、いわば”曲者ぞろい”。
誰を選んでも物語を堪能できるよう設計されており、キャラクター選びで当たり外れを感じにくいのも大きな魅力です。
一方で、推理導線はやや薄く、「ここに辿り着くのは難しいのでは?」と感じる場面もありました。
しかしその分、ロールプレイを楽しみ、世界観に浸りながら議論を重ねていく余地が大きく、推理の厳密さよりも物語体験そのものを味わう方向性が際立っています。
また、ゲーム進行は「進行カード」によってシンプルに管理されており、初心者にとっても取っつきやすく、上級者にとっても新鮮な仕掛けを楽しめる仕上がりです。
システムとキャラクター性が高い次元で融合した、非常に完成度の高い作品でした◎
難易度
難易度は『普通』です。
キャラクターストーリーブックや場に登場する情報量はやや多めですが、ストーリーブックはゲームの進行に合わせて少しずつ読み進める形式になっているため、一度に情報を抱え込みすぎて混乱することなく、スムーズにプレイできました。
さらに専用Webサイトによって調査で得た情報を整理できる点も秀逸で、わたしの頼りない記憶力に代わって、しっかりとITの力がサポートしてくれるのは本当にありがたい仕組みでした◎
情報整理に追われることなく、物語そのものに集中できる――まさにプレイヤー思いの工夫だと感じました。
感想
感想戦が大盛り上がり!キャラクターの個性が光る傑作でした◎
パッケージデザインや公式Webサイトから本気度がひしひしと伝わる作品で、プレイ前から期待値はかなり高め。
それでも実際に遊んでみると、その期待を余裕で超えてきてくれて大満足の時間になりました!
今回わたしが担当したのは「霊媒師」——どこか胡散臭さ漂う人物だったのですが、こういう胡散臭キャラが大好物なわたしとしては最高のロールプレイ体験に。笑
そして何より驚いたのが、どのキャラクターもハズレなしに魅力的なところ◎
正直、記憶を消して全キャラクターで遊び直したい!と思ってしまうほどでした。1度きりの体験というのが本当に惜しい!!!
ゲーム後の感想戦も盛り上がりっぱなしで、この日は解散まで全員がうっすらキャラクターを演じ続けていたのも印象的。
自然とキャラが抜けないくらいの没入感は、この作品ならではだと思います。
さらに「調査カード×キャラクター別専用Webサイト」という独自システムは、全員から大好評!
情報整理がしやすいのはもちろん、キャラごとの世界観をより深く味わえる仕掛けとして完璧でした。
オフラインのマダミスでこういう仕組みがもっと普及したらいいのにな~としみじみ。
今回初挑戦だったREDRUM。もう他のシナリオも間違いなく手を伸ばしたくなる出来栄えで、次のプレイが楽しみで仕方ありません☺︎
まとめ
今回はREDRUMのパッケージ型マーダーミステリー『泉涌館の変転』についてレビューしました!
王道の館ミステリー×斬新な調査システム×個性溢れるキャラクターが光るロールプレイが楽しいシナリオでした。
当ブログでは、本記事のようなマダミスレビューのほか、実際のプレイ感に基づく人数別のおすすめシナリオなど、マダミスを中心としたアナログゲームの情報を多数発信しています。
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