“エラディクス卿”のお宝を盗み宇宙船から脱出せよ!
デッキ構築アドベンチャーボードゲーム!!
今回は、デッキ構築アドベンチャーボードゲーム『クランク!イン・スペース!』についてレビューします。
ゲームのルールや遊び方、個人的なプレイ感想や評価についてもご紹介しますので、購入検討中のあなたの参考になれば幸いです!
ゲーム概要
プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 45~90分 |
対象年齢 | 13歳~ |
ジャンル | デッキ構築/戦略(ストラテジ) |
発売時期 | 2023/2/23 |
サイズ | 31.0×31.0×9.3 cm |
版元 | DIREWOLF / RENEGADE GAME STUDIOS |
日本語版販売 | アークライト(Arclight) |
『クランク!イン・スペース!』は、デッキ構築戦略とダンジョン攻略のアドベンチャーボードゲームです。
宇宙一の盗賊を志すあなたたちは、銀河を掌握するエラディクス卿の宇宙船にて、隠された秘宝を盗み脱出を目指します。
『クランク!』のスピンオフ作品で、本作品単体でプレイすることができます。
シリーズ作品と拡張版一覧
その他シリーズ作品・拡張版は以下の通りです。
通常版との違い
基本的なルールは同様ですが、いくつか異なる点があります。主な新要素については、次の通りです。
組み合わせ型の可変マップ
ゲーム盤が組み合わせ型になっており、さまざまなマップで遊ぶことが可能になりました。
また、マップの中央に素早い移動ができる「ハイパーリフト」や、特定のポイントにワープできる「テレパッド」などのギミックが追加され、移動戦略の幅が広がりました。
アーティファクトの獲得条件
アーティファクトを獲得するには、宇宙船の奥に位置する「指令室」への侵入が必須です。
指令室への侵入は一筋縄ではいきません。侵入のためには、2個のデータキューブをデータポートに設置して入手する”コマンドコード”が必要となります。
データキューブが設置できるデータポートのマスは3つの区域に点在していますが、2個のキューブは同じ区域内に設置できないという制約があります。移動戦略を練ることが勝負の鍵を握ります。
脱出
本作では、出口が4つに分かれています。
しかも、同じ出口から2人以上脱出できず、時として脱出口の奪い合いが起こります。
ボスの攻撃
ゲームが進み、ボスの怒りのボルテージが一定のところまで上昇すると、赤のキューブが袋に入ります。
袋から赤のキューブを引くと、全プレイヤーにダメージが入ってしまいます。
派閥
カードによっては「派閥」というものがあります。
手番中に同じ派閥の別カードをプレイすることにより、特別な追加効果が得られることがあります。
強制終了の廃止
「誰かの脱出から5ターン以内に脱出しないと生還できない」という強制終了ルールがなくなりました。
本作品では、全員の脱出、あるいは気絶までゲームが継続されます。
ただし、脱出・気絶プレイヤーの手番が回るごとにボスによる攻撃が発生するため、脱出が後になるほど脱出の難易度が向上していきます。
遊び方/ルール
本作は、宇宙を支配するエラディクス卿の旗艦に眠る宝を盗み出すデッキ構築型のアドベンチャーゲームです。
各プレイヤーは同じ内容の初期デッキ(10枚)でゲームを開始しますが、ゲームが進むにつれプレイヤーごとに異なるカードを獲得し、デッキの構成も変わっていきます。
多様な効果のカードを手に入れデッキに加えることで、各プレイヤーのデッキはどんどん変化し、戦略も違ったものになります。
自分だけのデッキを作り上げ、戦略を練ってダンジョンを攻略!他のプレイヤーを出し抜きましょう!!
ゲームの目的
アーティファクト獲得 & 貨物室区域まで脱出 & 勝利点の合計が最も高かったプレイヤーが勝利!
このゲーム最大の目的は、エラディクス卿の船に乗り込みアーティファクトを盗み出すことです。
必ずしも生きて脱出することが勝利に繋がるとは限りませんが、無事に生還した方が勝利する可能性が高くなります。
ゲーム中、プレイヤーは次の3点を目的とします。
- 宇宙船のシステムをハッキングすることにより2つのコマンドコードを入手して指令室に侵入する
- 指令室にあるアーティファクトを盗み出し貨物室にある脱出ポッドに辿り着く
- どのプレイヤーよりも多くの勝利点を獲得する
各プレイヤーが運べるアーティファクトは1個のみ、尚且つ、一度手にしたアーティファクトを手放すことはできません。どれを盗むべきか、よく考えた上で盗みましょう。
アーティファクトの他にも、プレイヤーが勝利点を獲得する方法はさまざまです。多くの勝利点を獲得し、銀河一の盗賊を目指しましょう!
ゲームの準備
- ゲーム盤の組立
- プレイヤーコマ・各種キューブ・初期デッキの配布
- トークンの配置
- 銀行の設置
- 怒りメーター・ボスキューブの準備
- 山札・捨て山の作成
- スタートプレイヤーの決定
ゲーム盤の組立
まず、ゲーム盤をテーブル中央に配置して宇宙船(エラディクス·プライム号)を組み立てます。
プレイヤーコマ・各種キューブ・初期デッキの配布
各プレイヤーはプレイヤーコマを1個選び、その色の30個のクランクキューブとデータキューブ2個を受け取り、手持ちのキューブとして自分の前にまとめて置きます。
また、各プレイヤーは次の内容の初期デッキ10枚を受け取ります。
初期デッキ | 枚数 |
ハッキング | 6 |
物音を立てる | 2 |
アクセス | 1 |
身を潜める | 1 |
トークンの配置
ゲーム盤上に、各種トークンを配置していきます。
トークン | 設置方法 |
6個のアーティファクト (勝利点5点~30点) | 指令室区域の勝利点に対応する場所に表向きで配置 |
すべてのアイテム(大) | シャッフルしてゲーム盤の対応する場所に 1個ずつ伏せたまま配置 |
すべてのアイテム(小) | シャッフルしてゲーム盤の対応する場所に 2個ずつ伏せたまま配置 |
市場タイル | エラディクス·プライム号の横 |
市場アイテム (密輸品・マスターキー・医療キット・テレパス) | 市場タイルの上に2個ずつ配置 ※2人で遊ぶ場合は1個ずつ配置 |
脱出ポッドトークン | 貨物室区域に4個配置 |
配置せずに余ったトークンは全て箱にしまいましょう。
銀行の設置
パワークリスタル5個、プレイ人数分のコマンドコードトークン、「1クレジット」、「5クレジット」、「10クレジット」の全てのクレジットをゲーム盤の脇にまとめておきます。これが”銀行”となります。
怒りメーター・ボスキューブの準備
赤色のキューブ4個と障害物トークンを「怒りメーター」のマスに次のように配置します。
- 最初の赤いマス2箇所に赤色のキューブ1個ずつ
- 一番上のチェック柄のマスに赤色のキューブ2個
- 障害物トークンを最後の赤いマスに配置
ボスマーカーをプレイヤーの人数が示されたマスに配置します。
黒色のキューブ24個を袋に入れ、ゲーム盤の横に置きます。
山札・捨て山の作成
下記の通りに山札・捨て山を作ります。
- 常備カード作成
- アドベンチャーデッキ作成
- アドベンチャー列設置
- 捨て山スペース確保
〈FAZR〉、〈勇敢に進め〉、〈メモリーコア〉、〈GOB-LIN〉のカードを、それぞれの種類ごとに1つの山札(常備カード)とし、ゲーム盤のわきに並べておきます。
アドベンチャーカード102枚をシャッフルして山札(アドベンチャーデッキ)を作り、上から6枚のカードをめくって公開して並べます。これを”アドベンチャー列”と呼びます。
このとき、アドベンチャー列6枚のカードがいずれも左図のようなボスの攻撃シンボルを持たないようにしましょう。
もしボスの攻撃シンボルをもつカードが出現した場合は、そのカードを列から除外して改めてアドベンチャーデッキの上からカードをめくって公開します。
除外したカードはアドベンチャーデッキに戻してシャッフルしなおしましょう。
アドベンチャーデッキの傍らには、使用後のアドベンチャーカードを捨て山として置くスペースを空けておきます。
スタートプレイヤーの決定
各プレイヤーのプレイヤーコマをスタートマスに配置し、各プレイヤーはすでに受け取っている初期デッキ10枚をシャッフルして自分用の山札とし、その上から5枚引いて手札とします。
一番隠れるのが得意な人など、任意の方法で最初の手番プレイヤーを決定します。いよいよゲームスタートです。
※ゲーム盤上、ゲームのロゴが描かれているスペースには「ノイズエリア」があります。「ノイズエリア」はボスの攻撃対象に関わるエリアで、手番順による優位性を解消するため、最初の手番プレイヤーは手持ちのキューブを3個、2番目のプレイヤーは2個、3番目のプレイヤーは1個「ノイズエリア」に配置します。4番目のプレイヤーは配置しません。
ゲームの流れ
このゲームは、時計まわりの順に各プレイヤー手番を行うターン制のゲームです。
各プレイヤー順番に手番を実施しながら、時折発生するボスの攻撃を潜り抜け、ヒットポイントが0になる前にお宝を盗み出し宇宙船から脱出することが目的です。
下記の条件が満たされた場合、直ちにゲーム終了となり、獲得勝利点が最も高いプレイヤーの勝利!銀河一の盗賊の称号獲得です。
- 全てのプレイヤーが宇宙船から脱出するか気を失った時点
- アドベンチャー列に6枚並べられなくなった時点
それでは、遊び方について詳しく解説していきます。
手番
手番中、プレイヤーは下記を行います。
- 5枚の手札を自由な順番でプレイ
- プレイしたカードのリソースを支払いアクションを実行
プレイヤーは手札を5枚保持した状態で自分の手番を行います。手番中、その5枚を任意の順にすべてプレイ(手札からカードを公開して自分の前に配置)します。
プレイしたカードが生み出すリソースを獲得し、必要なリソースを支払うことで7種類のアクションから任意のアクションを実行することができます。(リソース・アクションについては後述で解説します)
ただし、手札のカードは次の手番に持ち越すことができないため、すべてプレイしなければなりません。
プレイヤーはゲーム中、新しいカードを入手することがあります。カードを獲得するたび、表向きで自分の捨て山に加えます。
自分のデッキからカードを引くときにデッキにカードがない場合は、自分の捨て山にあるカードをシャッフルし、新たにデッキを作り直します。
こうしてデッキを再構築するごとに新たなカードがデッキに加わり、徐々に強化され戦略の幅が広がっていきます。
ほとんどのカードにはプレイの効果として、プレイヤーに「リソース」をもたらします。リソースは次の3種類です。
- スキル:新たにカードを購入してデッキに加えるためにプレイヤーが支払うリソース
- ブーツ:移動するためにプレイヤーが支払うリソース
- 剣 :モンスターと戦うためにプレイヤーが支払うリソース
多くのカードの左上部分には次のいずれかのアイコンがあり、そのカードがどの派閥に属するかを示しています。
これらのアイコンはカードの効果の部分に描かれている場合があります。その効果を使うためには、そのカード以外で該当する派閥のカードを同じ手番中にプレイする必要があります。
該当する派閥のカードを何枚プレイしても、効果が適用されるのは1度だけです。
アクション①:新しいカードの獲得
プレイヤーはリソースを支払うことにより、市場から新しいカードを購入することが可能です。獲得できるのは、以下のいずれかです。
- アドベンチャー列のカード名背景色が青のカード
- 常備カードのカード名背景色が黄のカード
アドベンチャー列のカードはゲーム中に変化していきますが、常備カードはゲームを通じて変化せず、固定されます。
購入するカードを選び、そのカードの右下に書かれた必要コスト(スキル量)を支払い、獲得したカードを自分の捨て山に移します。これであなたのデッキに加わったことになります。
アクション②:敵の討伐
敵カードは、アドベンチャー列のカード名背景色が赤のカードです。
敵カードは、右下に記されたコスト(剣のリソースの数)分、プレイヤーが支払うことによりその敵を倒すことができます。
敵を倒した際、プレイヤーは敵カードに書かれている報酬を受け取ります。
報酬を受け取ったら、倒した敵はアドベンチャーの捨て山(自分の捨て山ではないので注意!)に移しましょう。
また、プレイヤーは常備カードに置かれている〈GOB-LIN〉を倒すことも可能です。〈GOB-LIN〉は倒してもアドベンチャーの捨て山には移しません。
そのため、プレイヤーは剣のリソースが許す限り手番中何度でも〈GOB-LIN〉を倒すことができ、そのたびに報酬を獲得することができます。
アクション③:市場の買い物
市場マスの上にコマを置いているプレイヤーは、市場タイルにある市場アイテムを1つ購入することができます。
市場のアイテムの価格は一律で7クレジットです。すでに持っているアイテムを購入することはできません。
プレイヤーは購入した市場アイテムを常に自分の前に公開しておきます。
アクション④:移動
ブーツのリソースを1個支払うごとに、通路で繋がる隣接マスに移動することができます。
ただし、一部の通路には以下のような特殊ルールが設けられます。
- 足跡のアイコンが描かれた通路の通過には2個ブーツのリソースを支払う必要あり
- 敵のアイコンが描かれた通路の通過にはアイコンの数だけのダメージを受ける(剣のリソースを支払った数だけダメージ軽減可能)
- 鍵のアイコンが描かれた通路の通過には市場で買えるマスターキーのトークンを所有する必要あり
- 一端が矢印の通路は一方通行(逆らっての通過はNG)
- アイテム(大or小)が置かれているマスに入ったときアイテムを1個だけ獲得可能(アイテム(小)が複数ある場合は裏向きのまま1個を選択)
- 検査場のマスに入った場合はその手番中にこれ以上ブーツ使用の移動は不可となる(テレポートで移動することは可能)
アクション⑤:ハイパーリフト・テレパッドの使用
「ハイパーリフト」と「テレパッド」を利用することで、船内を素早く移動することが可能になります。
「ハイパーリフト」は船内の中央を走る連続マス、「テレパッド」は他のテレパッドのマスに移動できますが物理的に繋がっていない所謂ワープマスです。
「ハイパーリフト」のマスにいる場合、道に沿って任意の「ハイパーリフト」のマスへ移動することができます。
ただし、アイテム”マスターキー”が必要だったり、怒りメーターの位置により使用不可になるなどの制約があります。
「テレパッド」を使用するためには、市場で購入することができる”テレパス”を保持している必要があります。
“テレパス”を保持している状態で「テレパッド」のマスにいる場合、他の任意の「テレパッド」のマスへ移動することが可能です。
「ハイパーリフト」や「テレパッド」の使用にはブーツのリソースは不要です。ただし、使用した後は次の手番までブーツによる移動はできないことに注意しましょう。
アクション⑥:データポートのハッキング
アーティファクト獲得には、セキュリティの突破が必要不可欠です。
指令室の区域(アーティファクトの在処)に到達するためには、船内コンピューターを2箇所からハッキングし、アクセスコードを入手する必要があります。
データポートのマスにいる場合、手持ちのデータキューブを1個配置することが可能です。
データキューブ配置後、ただちにアイコンに記されたボーナス、あるいはペナルティを受けます。
既にデータキューブが置かれているマスに、追加でデータキューブを置くことはできません。また、2個目のデータキューブは同じ区域には置けず、別の区域のデータポートに置かなくてはいけません。
データキューブを異なる区域に2個配置できたプレイヤーは、銀行からコマンドコードトークンを受け取り、自分のプレイエリアに置き、怒りメーターのボスマーカーを1マス上へ進めます。
プレイヤーは、このコマンドコードトークンを保持しない限り、いかなる手段でも指令室へ入ることはできません。
アクション⑦:アーティファクトの獲得
コマンドコートトークンを受け取ったプレイヤーは指令室に入室可能となり、アーティファクトを奪う目的を果たすことが可能になります。
アーティファクトが置かれているマスに侵入したプレイヤーは、そこにあるアーティファクトを獲得し、自分のプレイエリアに置くことができます。
ただし、いかなるプレイヤーもアーティファクトは1つまでしか保有することができません。どのアーティファクトを持って帰還するか、慎重に検討しましょう。
アーティファクトを獲得したなら、怒りメーターのボスマーカーを1マス上へ進めます。
その他の効果
その他の効果に「クレジットの獲得」、「クランク!」があります。
カードまたはマスの効果により、クレジットを獲得した場合は記された数字分、銀行からクレジットを受け取ります。
プレイヤーは保有するクレジットを支払うことで、市場で買い物をすることができます。
また、ゲーム終了時に1クレジットにつき1勝利点となります。
カードの中には「クランク!を+○する」と書かれているものがあります。これはプレイヤーが物音を立てたこと、並びにその大きさを示しています。
このような表記があった場合、プレイヤーは手持ちのキューブからその数分だけゲーム盤の「ノイズエリア」に置かなければなりません。
カードの中には「クランク!をー〇する」のようにマイナスの数字のものもあります。
この場合は反対に、自分のプレイヤーの色のキューブを該当の数分ノイズエリアから手元に戻します。
クランク!マイナス時、取り除く対象のキューブがノイズエリアにない場合は、その手番中に得たクランク!のプラス効果を、手持ちに戻せなかった分だけ打ち消すことが可能です。
ただし、この効果は次の手番まで持ち越すことはできないので注意しましょう。
手番終了時の処理
手番プレイヤーが手番終了時、次の通りに処理を行います。
- プレイ済みカードを自分の捨て山に移動
- 次の手番の手札を作成
- アドベンチャー列の補充
手番終了時、プレイヤーはプレイ済みの全てのカードを自分の捨て山に移し、次の手番の準備として、自分のデッキの上から新たに5枚のカードを引いて手札とします。
手番終了時に支払わずに残っているリソースは持ち越すことができず、全て失われますのでご注意ください。
最後に、アドベンチャー列が5枚以下の場合、アドベンチャーデッキの上から6枚になるまで補充します。
ボスの攻撃
各手番終了時、アドベンチャー列のカードが6枚に満たない場合、6枚になるまでアドベンチャーデッキの上からカードをめくりアドベンチャー列に補充します。
このとき公開されたカードの中にボスの攻撃アイコンが少なくとも1個あった場合、ボスの攻撃が始まります。(攻撃アイコンが2個以上でもボスの攻撃は1回のみ)
- ノイズエリアにある全てのキューブを袋に入れてシャッフル
- ボスの怒りメーターに記されている数だけ袋からキューブをランダムに取り出す(出てきた黒キューブはゲームから除外)
- 黒以外の色のキューブが引かれたら対応するプレイヤーがダメージを受ける
※袋の中に残ったキューブは以降の攻撃時に持ち越し
このように、ノイズエリアにキューブを配置した数(よりたくさん音を立てた分)だけ、攻撃対象となる可能性が高まります。生存確率を上げるためには、極力音を立てないことが重要です。
ゲームの進行により、次第にボスの怒りは増していきます。次のいずれかの条件を満たした時点で、怒りトラックのボスマーカーを1マス上へ進めます。
- コマンドコードの受け取り
- アーティファクトの獲得
- アイテム(小)1個の獲得
怒りメーターが上昇するごとに、袋から取り出すキューブの数(ボスの攻撃)が増えていきます。
また、そのほかにも下記のような脅威をもたらすことがあります。
- 赤いキューブ配置マスにボスマーカーが到達した場合:
- そのマスの赤キューブをノイズエリアに移動し、次のボスの攻撃の際に袋に入る。
- ボスの攻撃の際に赤キューブが引かれた場合、全プレイヤー1ダメージ。
- 引かれた赤キューブはノイズエリアに置かれ、次のボスの攻撃の際に再び袋に入る。
- 怒りメーターの一番上のマスにボスマーカーが到達した場合:
- そのマスに配置された障害物トークンを、貨物室の点線で示された枠に配置。
- この時点からハイパーリフトの最後のマスまで到達不可に。
※ハイパーリフトの使用自体は可能だが、貨物室のマスから出発、または貨物室のマスへ到着が不可に。
プレイヤーのヒットポイント
各プレイヤーのヒットポイントは、ゲーム盤上部の「ヒットポイント表」で表されます。
プレイヤーはダメージを受けたら、自分のヒットポイント表の一番左のマスから順に自分のキューブを置きます。キューブの配置方法は下記の通りです。
- ボスの攻撃によるダメージ:
袋から取り出したキューブをそのままヒットポイント表に配置 - その他のダメージ:
ダメージ分のキューブを手持ちの中からヒットポイント表に配置
※通路の通過時ダメージにより自身のヒットポイント表が埋まった場合はその移動アクション実行不可です。
ゲーム中、ヒットポイント表上のキュープを取り除くもの(ダメージ回復)も登場します。
このような効果によりダメージを取り除く場合は、回復する分のキューブをヒットポイント表(一番右側に配置したキューブ)から手持ちのキューブに戻します。
自分のヒットポイント表全てのマスにキューブが置かれたプレイヤーは、気を失いゲームから脱落となります。脱落プレイヤーの末路は以下の「達成度」により変化します。
- 脱落プレイヤーがアーティファクト獲得済み&貨物室の区域まで戻っている場合:
仲間に助けられ危機から逃れるため、ゲーム終了時に最終勝利点を計算することが可能!(勝利の権利を失わない) - 脱落したプレイヤーがアーティファクト未獲得 OR 貨物室まで戻っていない場合:
命を落としたことになり、ゲームに敗北することが確定、、、
アーティファクト獲得後、貨物室区域の脱出ポッドに向かいましょう。(アーティファクト未獲得プレイヤーは脱出することができません)
脱出ポッドのマスに到達したら、そのマスにある脱出ポッドトークンと20勝利点を受け取ります。
また、自分のプレイヤーコマと、ノイズエリアにある自分のキューブを取り除き、他のプレイヤーが脱出ポッドへ必死に向かう姿を見届けましょう。高みの見物です。笑
ゲームの終了
宇宙船から脱出、あるいは気を失ったプレイヤーは、これまでのような手番は行わずに残りのプレイヤーたちの勇姿を温かく(あるいは冷ややかに)見守ることになります。
ノイズエリアにキューブを増やさず、「すべてのプレイヤー」を対象とするカード効果の影響も受けず、キューブが袋から引かれてもダメージを受けません。
そのかわり、手番が回ってくるたびに、ノイズエリアにあるキューブを全て袋に入れ、ランダムに4個取り出します。
船内に残っているプレイヤーのキューブが引かれたとき、そのプレイヤーはダメージを受けます。
以下の終了条件が満たされた場合、直ちにゲームが終わり、勝利点の集計に移ります。
- 全てのプレイヤーが宇宙船から脱出するか気を失った時点
- アドベンチャー列に6枚並べられなくなった時点
アーティファクトを獲得した上で、脱出または貨物室の区域まで戻ってきたプレイヤーだけに勝利の権利があります。
- 獲得したアーティファクトの勝利点
- 所有するクレジット(1クレジット=1勝利点)
- その他に所有するトークンの勝利点
- 自分のデッキが持つ勝利点(カードの右上に数字が書かれていたらその数字を勝利点に加算)
獲得勝利点が最多のプレイヤーが勝者となり、銀河最高の盗賊になります。同点のプレイヤーがいる場合、より勝利
点の高いアーティファクトをGETしたプレイヤーの勝ちです。
評価と感想
わたしの独断と偏見による評価・感想をご紹介します!
おすすめ度:⭐5
戦略の幅に広がり◎SFギミック盛りだくさんのスピンオフ作品!!
お宝を手に入れるためにハッキングして侵入、お宝をチョイスして誰よりも早く狙った脱出口から生還する、、、このドキドキ・わくわく感がたまらないですよね。
新要素のカード属性の「派閥」や高速移動の「ハイパーリフト」「テレパッド」など、ダンジョン攻略の幅が広がったことで、プレイヤーの逆転劇や面白味、プレイ時間が増したように思います。笑
SFギミックもりもりなので、世界観の再現も素敵。基本的なルールに変化はなく強烈なインパクト・斬新さはありませんが、本家とはまたひと味違ったアドベンチャーを堪能できました。
強制終了ルールがなくなったことで、早めに生還(あるいは脱落)したプレイヤーは幾分か暇かもしれません。笑
ギミックやゲームバランス、世界観などトータルで、わたしは本作の方が好みでした!
難易度
難易度は『普通~やや難しい』です。
ゲームの準備、ルールの複雑さがやや気になり、ボードゲームをあまりプレイしない方や直感的で手軽なゲームが好きな方にとっては少々身構えてしまうかもしれません、、、
しかし、一度遊ぶと何度もプレイしたくなる中毒性を秘めているため、ボードゲームに慣れている方、本家作品を面白いと思う方、複雑なゲームに抵抗がない方におすすめです◎
盛り上がり
がっつり熟考+αワイワイ楽しめるタイプのゲームです。
わたしの卓では1時間で終わった試しがないので、時間にゆとりをもって遊びましょうw
プレイスタイル(直感的/論理的)
プレイスタイルは、『論理的』なタイプのゲームです。
他のプレイヤーよりも勝利点を多く獲得するため、また、誰よりも早く脱出するため、都度戦略を練ることが大事です。
運要素
運要素は『やや高め』です。
手札、山札、ボスの攻撃、、、運が影響する要素がたくさんあります。
終始運に左右される中、いかに生存確率を高めるか、それがこのゲームの鍵を握っています。
まとめ
今回は、デッキ構築アドベンチャーボードゲーム『クランク!イン・スペース!』をレビューしました。
通常版のベースの面白さはそのまま、盛り盛りのSFギミック、運に左右されながらも多様な戦略が楽しめるボードゲームでした!
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