
「問.事件の犯人の名前を答えよ。」
プレイすると頭が良くなる!?マーダーミステリー!!
4PLのパッケージマーダーミステリー『デスゲームデステスト 記憶の解答用紙』について、レビューします。
本シナリオのあらすじ、遊び方、登場キャラクター、ネタバレなしの感想・評価についてご紹介します。
いま、当作品が気になるあなたは、ぜひ参考にしてみてください。
シナリオ概要
| プレイ人数 | 4人(GM不要) |
| プレイ時間 | 180分 |
| プレイ環境 | オフライン |
| 対象年齢 | 15歳~ |
| ジャンル | マーダーミステリー |
| 発売時期 | 2024/10/22 |
| 製作者 | 積分サークル/ぬむぅ/東大マーダーミステリーサークル |
| 箱サイズ | 16 x 11 x 3 cm |
| 版元 | これからミステリー |
『デスゲームデステスト 記憶の解答用紙』は、これからミステリーによるマーダーミステリーで、秀才・天才が集まる学園で始まる”デスゲーム”を描いた物語です。
記憶喪失の状態で学園の旧校舎に閉じ込められた生徒4人が、テストを解きつつ殺人事件の真相解明と旧校舎からの脱出を目指します。
積分サークル×ぬむぅ氏×東大マーダーミステリーサークルのコラボ制作作品で、GMレスかつオフライン環境で遊べる、約3時間の濃厚なミステリーです。
あらすじ

気が付けば、私立栄螺(さざえ)学園の生徒であるあなたたち4人は、旧校舎から出られなくなっていました。
混乱の最中、自分たちの記憶の一部(自分の名前や他者の顔や名前)を失くしていることに気が付きます。
突如鳴り響く校内アナウンスに導かれ、あなたたちはある教室に集まります。
すると、4人の目の前には、1つの死体がありました。
そして「てんじんさま」と神を自称する謎の声が、あなたたちにテストを受けるよう命じます。
テストのルールは次の通り。――
①このテストで80点以上取れば外に出られる
②テストに全問正解して100点満点を取ると願い事がひとつ叶う
③正しく自分の名前を書けなければテストは0点とする
④テスト中は答えについて互いに相談してもOK
協力を仰ぐ者もいましたが、他人を騙し陥れるような者が紛れ込んでいるかもしれません。
互いに疑いの目を向けながら、”デステスト”が幕を開けるのでした。
登場人物紹介
旧校舎に閉じ込められ、記憶を失った4名の生徒たちについて、簡単にご紹介します。
生徒A

- 1年男子の制服を着ている
- 不良のような見た目をしている
生徒B

- 1年男子の制服を着ている
- 英語混じりの言葉で喋る
生徒C

- 1年男子の制服を着ている
- 眼鏡をかけ理知的に見える
生徒D

- 1年女子の制服を着ている
- 暗い外見をしている
遊び方/ルール
- キャラクター選択
- 配置
- 読み合わせ
- 読み込み(10分)
- 自己紹介
- オープニング議論1(5分)
- テストフェイズ1(5分)
- オープニング議論2(5分)
- 調査フェイズ1
- 議論フェイズ1(6分)
- 盗み見フェイズ1
- 調査フェイズ2
- 議論フェイズ2(6分)
- 盗み見フェイズ2
- 最終議論フェイズ(20分)
- テストフェイズ2(3分)
- 採点フェイズ
- エンディング
本作には、プレイヤーが実際に学力テストを解くギミックがあります。以下の筆記用具を人数分、必ずご用意ください。
- 黒鉛筆
- 消しゴム
テストについては、知識がなくても解くことができるようになっていますので、”学校のテスト”という響きにアレルギーがあるわたしと同志の皆さまも、安心してプレイすることができます。笑
また、密談がありますので、本シナリオを遊ぶ際には、密談ができるよう十分なスペースを用意しておくことを強くおすすめします。
キャラクター選択
全員で話し合い、生徒A~Dの中で各自担当するキャラクターを選びます。
担当するキャラクター決定後、該当のキャラクター冊子を受け取りましょう。
配置
ルールブックに基づき、解答用紙と、各種カードを並べます。

読み合わせ
自身のキャラクター冊子を開き、「オープニング読み合わせここまで!」と記載のあるところまで読み合わせを行います。
ここでは、物語のスタートとなるシーンが描かれています。
担当キャラクターの名前が書いてあるところは、担当プレイヤーが読み、その他の文は進行役の右隣のプレイヤーが読み上げましょう。
読み込み(10分)
読み合わせ後、各自キャラクター冊子の続きを10分間黙読します。
キャラクターがどういった経緯でこの事件に巻き込まれたのか、また、各キャラクターの行動方針や目標などが記載されています。
時間が足りなければ、適宜時間の延長を行いましょう。
自己紹介
キャラクター冊子をもとに、自身のキャラクターの簡単な自己紹介を行います。
思いつかなければ一言や二言程度でもOKです。
自己紹介の順番は、以下の通り行いましょう。
オープニング議論1(5分)
オープニング議論1の自動公開カードを表にして、キャラクター冊子や公開されたカードの情報をもとに全員で話し合いをします。
このフェイズにおける密談は禁止です。
テストフェイズ1(5分)
テストフェイズ1の自動公開カードを表にして、キャラクターたちは各自机に座り、テストを受けます。
各キャラクター指定された「机の中身」カードを2枚所持し、中身を見ましょう。
解答用紙を表にして、答えを記入し始めます。
テストフェイズの間、議論はしないようにご注意ください。
このフェイズ以降、採点フェイズが始まるまでは解答用紙の答えをいつでも書き換えて構いません。
オープニング議論2(5分)
キャラクター冊子、公開されたカードの情報、解答用紙をもとに話し合いを行います。
ここでも密談は禁止です。
調査フェイズ1
場に並んだ証拠品カードのうち、1枚ずつ各プレイヤーが引き、所持状態にします。
カードの引く順番は以下の通りです。
議論フェイズ1(6分)
議論フェイズ1の自動公開カードを表にして、先の調査フェイズで引いたカードや解答用紙の内容を議論します。
全員で議論をするほか、密談をすることも可能です。
- 特定の人物と2人で議論をする(3人での議論は禁止)
- 自分の解答用紙をその人だけに見せる
盗み見フェイズ1
盗み見フェイズでは他のプレイヤーの所持品をこっそり自分だけ見ることができます。
見る順番は下記の通りです。
自分の番が来たら他のプレイヤーの所持しているカードを2枚選び、それを自分だけ見ます。
他のプレイヤーが見たカードを見ても構いません。
調査フェイズ2
場に残っている証拠品カードを1枚ずつ各プレイヤーが引きます。
議論フェイズ2(6分)
進行フェイズ1と同様のルールで行います。
議論フェイズ2の自動公開カードを表にして、引いたカードや解答用紙の内容について議論します。
全員で議論するほか、密談も可能です。
盗み見フェイズ2
盗み見フェイズ1と同様のルールで行います。
見る順番は次の通りです。
最終議論フェイズ(20分)
最後の議論時間となります。
ルールはこれまでの議論フェイズと同じです。
テストフェイズ2(3分)
このフェイズでは話し合いはせず、自分の冊子やカードを見たり、テストを解くだけの時間にしましょう。
採点フェイズ
解答用紙の採点を行います。
「採点フェイズ・エンディングフェイズ用冊子」を全員が一部ずつ受け取り、進行役が中心となり採点を行いましょう。
読み合わせがあるため、その部分はそれぞれが読みます。
その後は「採点フェイズ・エンディングフェイズ用冊子」に従って進行しましょう。
エンディング
採点フェイズが終わったら、いよいよ物語のクライマックスです。
どのような結末を迎えたのか、全員で最後まで物語を楽しみましょう。
マーダーミステリーの最たる目標は、プレイヤー全員で物語を作りあげることです。
誰もが傷付き、傷つけることのないよう尽くし、終幕後の感想戦で秘密を教え合い、互いの健闘を称えましょう!
評価と感想
わたしが本シナリオを遊んだときの条件は、以下の通りです。
評価
推理の楽しさをこれでもかと詰め込んだ「学園×デスゲーム」系マダミス!!
| 推理難易度 | ロールプレイの楽しさ | 世界観没入度 | 感情揺さぶられ度 |
| ⭐⭐⭐⭐☆ | ⭐⭐⭐⭐⭐ | ⭐⭐⭐☆☆ | ⭐⭐⭐☆☆ |
本作は、みんな大好き(?)デスゲームを題材にしたマーダーミステリー。
物語の世界観ももちろん魅力的ですが、それ以上に「推理」と「ロールプレイ」の要素がしっかり盛り込まれているのが印象的でした。
特に推理要素の厚みはかなりのもの。
事件の真相を追うだけではなく、登場キャラクター全員が記憶喪失の状態からスタートするため、自分の名前や立場を探る過程、さらに人間関係を少しずつ紐解いていく流れなど、推理好きにはたまらない仕掛けが満載です。
極めつけは「学力テスト」。プレイヤー自身が挑むギミックに最初はドキッとしましたが、知識ゼロでも解答できるよう工夫されていて安心しました。
終盤に向かっていくほど物語が熱を帯び、最後の最後まで心を掴まれる展開。まさにエンタメ性と推理性を両立させた作品だと思います。
一方で、ルールブック通りにプレイすると、ゲームバランスにやや偏りを感じる可能性もあります。
GMレスで遊ぶ場合は「勝ち負け」よりも「物語や雰囲気を楽しむ」スタンスで臨んだ方が、満足度はぐっと上がるはず!
逆に「目標達成」に重きを置きたいなら、GMを立ててバランス調整を加えるとより安心です。
ルールや解説は丁寧にまとまっているので初心者でも挑戦可能ですが、独自ギミックやタスクの多さを考えると、ある程度マダミスに慣れた経験者におすすめしたい一作です。
難易度
難易度は『普通』です。
ルールブックの記載も丁寧で、キャラクター設定書の情報量もそこまで多くはなく、読みやすい印象を受けました。
ただし、プレイヤー自身が学力テストを解くといった独自のギミックや、システム上の仕掛けが随所に盛り込まれているため、全体としては“変わり種”のシナリオに分類されると思います。
「定番のマダミスをいくつか遊んだ後に挑戦する一作」としては、推理と遊び心を両立した刺激的な作品になるはずです。
感想
「学力テストを解く」ことのエモさを感じつつ、過去一ロールプレイが楽しいシナリオでした!
学生の頃はあんなに嫌いだった学校のテストも、このシナリオの中では不思議と楽しかったです。
大人になるとテストを解く機会がほとんどないからこそ、ちょっとした新鮮さと懐かしさを味わえたのかもしれません。
解きながら「なんだか青春だなあ」と、少し寂しさも込み上げてきました。
学力テストのギミックも魅力的でしたが、それ以上に心をつかまれたのはロールプレイ。
選んだキャラクターと自分自身の親和性が高かったこともあり、気持ちがスッと入り込んでいけて、自然に言葉が出てきました。
これまで遊んできた中でも、ダントツでロールプレイが楽しいと感じられたシナリオです。
まとめ
パッケージ型マーダーミステリー『デスゲームデステスト 記憶の解答用紙』について、レビューしました。
個性豊かなキャラクターを演じる楽しさ、推理要素が盛りだくさんの濃密なミステリー体験でした!
当サイトでは、本記事のようなマダミスレビューや人数別のおすすめシナリオ紹介など、マーダーミステリーを中心にアナログゲームに関する情報を発信しています。
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