オカルト研究会で事件発生!?
会長の死と怪奇現象の謎を解くマーダーミステリー!!
今回はグループSNE×cosaicのマーダーミステリーミニシリーズの3PLシナリオ『時をかけるトライアングル』についてレビューします。
あらすじや遊び方、登場キャラクター、ネタバレなしの感想・評価についてご紹介しますので、これからシナリオを遊ぶ予定のあなたの参考になれば幸いです◎
『時をかけるトライアングル』ってどんなマダミス?
プレイ人数 | 3人(GM不要) |
プレイ時間 | 90分 |
プレイ環境 | オフライン |
対象年齢 | 15歳~ |
ジャンル | マーダーミステリー |
発売時期 | 2021/9/10 |
デザイナー | 河端ジュン一 |
サイズ | 16 x 11 x 3 cm |
版元 | グループSNE/cosaic |
『時をかけるトライアングル』は、グループSNE×cosaicのMurder Mystery Miniシリーズのシナリオで、大学のオカルト研究会会長が死んだ事件を解明するマダミスです。
遺体には嘔吐した痕跡、打撲痕、刺し傷と血痕が見られ、交錯する容疑者3名の思惑や怪奇現象の謎に迫る物語です。
オフライン・GMレスでプレイ可能なので、ゲーム参加者全員が物語の登場人物となりミステリーを楽しむことができます。
あらすじ
山鶴大学オカルト研究会は、記念館(石造りの平屋)を丸ごと部室として使用許可が出されていました。
床には怪しげな”目”や”手”のレリーフがあり、建物自体がオーパーツではないかとまことしやかに囁かれていました。
部室で行われる”天望会(オカルト研究会の記念行事)”の夜、悲劇が起こります。
23時、オカルト研究会のメンバー3人が揃い、会長室を訪れると、そこには変わり果てた会長の姿がありました。
床にうつ伏せの状態で倒れる会長には既に息も脈もなく、口と床には嘔吐した跡が見受けられ、さらには、後頭部に打撲痕、腹部に刃物で刺された痕もあり、床に血だまりができていました。
果たして犯人は誰なのでしょうか?
登場人物紹介
オカルト研究会のメンバー3人について、ご紹介します。
宇佐見ミカ(22歳/女性)
- 山鶴大学の4年生
- ピンク色に染めたロングヘアから覗く整った耳が美しい女性
- 長身で威圧感があるため会長の護衛を任されていた
猫田すず(21歳/女性)
- 山鶴大学の3年生
- 宝石のように美しい目をもつボブカットヘアの女性
- 身軽で関節が柔らかいため部室の隅々を掃除させられていた
犬巻はるか(20歳/男性)
- 山鶴大学の2年生
- すらりと高い鼻が美しい中性的な黒髪の青年
- 頑丈で健脚なため会長の使い走りをさせられていた
遊び方/ルール
- ゲームの準備
- 担当キャラクターの決定
- 設定書の読み込み(10分)
- 自己紹介
- 第1調査フェイズ(5分)
- 第1共有フェイズ(10分)
- 第1討論フェイズ(5分)
- 第2調査フェイズ(5分)
- 第2共有フェイズ(10分)
- 第2討論フェイズ(5分)
- 第3調査フェイズ(5分)
- 第3共有フェイズ(10分)
- 第3討論フェイズ(10分)
- 投票フェイズ
- アクションフェイズ(5分)
- エンディングフェイズ(10分)
本シナリオは、3回の「調査フェイズ」「共有フェイズ」「討論フェイズ」を通して事件の真相を推理するマダミスです。
本シナリオはゲームを通して密談はありません。別途密談用のスペースなどを用意せずともプレイ可能です。
それでは各フェイズの詳細について、後述で解説していきます。
ゲームの準備
「ルールブック」を基に以下の通り準備を進めます。
- テーブルに下図のように「部屋シート」と調査カードを置く
- プレイヤーは「部屋シート」を△の形で囲むように座る
- タイマーなど時間経過の分かる物を用意
- 「ルールブック」のストーリーを代表者1名が読み上げる
担当キャラクターの決定(2分)
各自担当したいキャラクターを1名選び、担当キャラクターの設定書を受け取ります。
設定書の中身は、各自の”目標”や”勝利点”、”スキル”、”アクション”について記載されています。
自分だけの特別な情報なので、他の人には見せないように気を付けましょう。
設定書の読み込み(10分)
各プレイヤーは、自分の「設定書」を黙読します。
時間の目安は10分程度ですが、相談の上、時間の延長・切り上げをしてもOKです。
自己紹介(5分)
最年長であるキャラクター「宇佐見ミカ」のプレイヤーから時計回りに、自分のキャラクターを紹介します。
具体的には、設定書の表紙にある”公開情報”をベースに、キャラクターになりきって自己紹介していきましょう。
調査フェイズ(5分)
「調査フェイズ」では、部屋カードの調査を行うフェイズです。
全3回のフェイズごとに”親”を変え、”親”の主導で以下の通り進めていきます。(3人のプレイヤー全員が1回ずつ”親”を担当することになります。)
※最初の”親”は宇佐見ミカのプレイヤーが担当
- 親はいずれかの部屋カードを1枚選び、全プレイヤーが見えるよう表向きにして公開する
- 親がいずれかの部屋カードを1枚選び、手札として獲得する(自分だけ表面を確認できる)
- その後は時計回りの順で部屋カードを1枚選び手札として獲得する(全員の手札が3枚になるまで繰り返す)
調査フェイズのルールは、下記の通りです。
- 自分のキャラクター名が書かれた部屋カードは選ぶことができない(”親”が最初に公開する1枚にも選択できない)
- “親”が変わるまで同じ部屋は調査できない
- 「特別ななにか」と記載されたカードを選ぶには条件が必要となる
※”錠前”のアイコンが描かれたカードと、”鍵”のアイコンが描かれたカードの両方を確認できる状態になったときに初めて調査することができる
共有フェイズ(10分)
「共有フェイズ」では、先述の「調査フェイズ」で獲得した3枚の手札を、下記の通り割り振るフェイズです。
- 左隣のプレイヤーとの間に伏せて置き「共有カード」とする
- 右隣のプレイヤーとの間に伏せて置き「共有カード」とする
- 全プレイヤーが確認できるよう表向きにして公開する
共有フェイズのルールは、下記の通りです。
- カードの割り振りは”親”から時計回りに1枚ずつ行う
- 手札は3枚ともすべて違うところへ割り振る(3枚とも全て表向きに公開するなどはできない)
- ゲームを通して1枚だけは「秘密の手札」として上記のいずれにも割り振らないまま隠し持っておくことが可能
※ただし「秘密の手札」は「アクションフェイズ」まで別のカードと入れ替えることができないため注意
討論フェイズ(5分 or 10分)
「討論フェイズ」では、以下のような情報について全員で話し合います。(密談はできません)
- 疑わしい人物とその理由
- 気になっている情報や疑問点
- 求めている情報
- 物語の全貌
1回目、2回目の「討論フェイズ」では5分間、3回目の「討論フェイズ」では10分間で議論します。
“親”を全員1回ずつ担当し、3回目の「討論フェイズ」終了後、「投票フェイズ」へ移ります。
投票フェイズ
捜査を終えた3人は、全員せーのの合図でそれぞれがプレイヤー1人を指さし、犯人を決めます。
最多票のプレイヤーキャラクターは「拘束」され、基本的にはこの後の「アクションフェイズ」にてアクションを実行することができなくなります。
全員が1票ずつだった場合、場は拮抗したまま誰も拘束されません。そのまま「アクションフェイズ」へ移ります。
アクションフェイズ(5分)
このフェイズでは、各キャラクターの設定書に書かれている「アクション」を実行します。
まず、すべての「共有カード」(「共有フェイズ」にて右隣・左隣のプレイヤーと共有したカード)を表向きにして公開します。
手札や「部屋シート」の上に残っているカードは裏向きのままです。
その後、各キャラクターは各自の設定書に記載されている”アクション順”に従って1人ずつアクションを実行していきます。
アクションを行う際には、自分の設定書に書かれた「アクション名」とその内容を他のプレイヤーに宣言し、実行します。
この間も、全プレイヤーは自由に発言して構いません。
エンディングフェイズ(10分)
エンディングブックを開き、物語の結末を読み上げます。
最も勝利点が多かったプレイヤーの勝利!ですが、物語を楽しんだ人が優勝です◎笑
評価と感想
それでは、独断と偏見による評価と感想についてお話していきましょう!
わたしが本シナリオを遊んだときの条件は、下記の通りです。
評価
ちょっぴりクセ強!?恐ろしい事件とまことしやかに語られる怪奇の謎に迫る奥深いシナリオ!
プレイヤー人数の少ないシナリオはちょっぴり曲者のマダミスであることが多い印象ですが、こちらのマダミスも例外なく曲者です。笑
設定されている時間が意外とシビアなので、いかに効率よく情報の共有と精査を行えるかが鍵となります。
推理要素からストーリーまで、非常に満足度の高いシナリオでしたが、1点だけ難解だった部分があります。
それは、「調査フェイズ」と「共有フェイズ」のやり方についてです。
このフェイズのルールや進め方が分かりづらく、ちょっぴり事故りかけました、、、
3人でルールを確認し合いながら、無事完遂することができましたが、ゲーム開始前に調査と共有のルールについて、全員で念入りにチェックしておくことをおすすめします。要注意です。
ルールについても然りですが、シナリオ全体の観点からも慣れていないと厳しいかもな~と感じる部分があるので、何度かマダミスを遊んだことのある方におすすめしたいマダミスです!
難易度
難易度は「普通~やや難しめ」です。
キャラクター設定書のテキスト量については、同シリーズ内ではやや多めの印象ですが、一般的なマダミスと比較すると普通ないしやや少なめくらいのボリュームかなと感じました。
ただ、先述の通り、ルールの部分やシナリオ全体を通して、マダミスに慣れていないと難しい部分が多々あるので、何回か他のシナリオを経験したプレイヤー同士で遊ぶ方がより楽しめるのではないかと思います!
感想
3PLシナリオとは思えないほど推理要素がちゃんとある!驚き!大満足◎
プレイ前、3人のマダミス?すぐ犯人分かって楽しめないんじゃない?大丈夫??って思っていましたが、思っていたよりもずっと楽しめましたw
3人なのに、オカルト研究会だけに不思議な感覚でした。笑
3人というプレイ人数の少なさがシナリオ全体でカバーされていて、一緒にプレイした3人とも大満足!手軽に遊べて嬉しいシナリオでした。
まとめ
今回はパッケージ型マーダーミステリー『時をかけるトライアングル』についてレビューしました。
大学のオカルト研究会で起きた事件と怪奇の謎を紐解く、濃厚な3PLマダミスでした!
本サイトでは、このほかにも多くのマダミスシナリオについて、レビュー記事を発信しています。
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