
王道の顔してクセ者揃い!?
ギミック満載!GMも楽しいマーダーミステリー!!
今回はRelivinBOXのマーダーミステリー『青鈍色にとける』について、ネタバレなしでレビューします。
あらすじや遊び方、登場キャラクター、感想・評価についてご紹介しますので、今このシナリオが気になっているあなたの参考になれば幸いです◎
シナリオ概要
| プレイ人数 | 6人+GM(GM必須) |
| プレイ時間 | 170-180分 |
| プレイ環境 | オフライン |
| 対象年齢 | 15歳~ |
| ジャンル | マーダーミステリー |
| 発売時期 | 2020/11/14 |
| デザイナー | yui |
| サイズ | 14.8 × 21 × 3 cm |
| 版元 | RelivinBOX |
『青鈍色にとける』は、RelivinBOXによるシナリオで、1年前に起きたサークル仲間の事故に関わる人物たちが山荘へ何者かに招待される物語です。
本シナリオでは一般的なマーダーミステリーとはひと味違う独特なギミックが織り込まれています。
探索時には他のプレイヤーにどこを探索したのか分からないよう、GMに1人ずつ起こされ、順番に探索していきます。
本シナリオはオフラインでのプレイが可能で、GMは必須のシナリオとなります。
あらすじ
ある日、届いた差出人不明の黒い封筒。
中に入っていたのは「事故の真相について話しましょう」と書かれた謎の招待状だった。
集合場所は、1年前の”あの事故”の舞台となった嶺上山のふもとの別荘。
1年前の冬、大学時代の登山サークルの仲間たちと出かけた旅行で、夜明け前に突如1台の車が崖下へ転落・炎上した。
仲間のひとりが焼け焦げた状態で発見され、そのまま「事故」として処理されたあの出来事だった。
しかし、それが「本当に事故だったのか?」という疑念が、今になって蘇る――。
呼び出された7人、それぞれの心に残る違和感。謎の差出人は誰なのか?そして、あの日、何が本当に起きていたのか?
過去に置き去りにした“真実”を、静かな雪山の別荘で暴いていくミステリーが、幕を開けます。
登場人物紹介
本シナリオの主な登場キャラクターたちについて紹介します。
GM:東堂 良太(25歳/男性)

- 仲間からの信頼が厚い
- 人気者のリーダー格
PC1:南雲 拓海(25歳/男性)

- 親しみやすいタイプ
- 誰とでも仲良くなれる
PC2:西村 翔(27歳/男性)

- 裕福な家庭で育った
- プライドが高い一面がある
PC3:北澤 優(25歳/女性)

- サバサバしていて明るい性格
- 面倒見が良い
PC4:白石 えりか(25歳/女性)

- おしとやかで清楚
- たまに周りが見えなくなることも
PC5:新発田 あかり(25歳/女性)

- 内気で真面目なタイプ
- 芯をしっかり持つ
PC6:中川 紗彩(24歳/女性)

- 今回初めてサークルメンバーに会う
遊び方/ルール
- PC選択(5分)
- ハンドアウト読み込み(20分)
- 導入・自己紹介(5分)
- 密談・探索フェーズ(30分)
- 第1共有フェイズ(30分)
- ???フェイズ(?分)
- 第2共有フェイズ(30~40分)
- 推理フェイズ(20分)
- 投票フェイズ(5分)
- エンディング(20分)
本シナリオは、独特なギミックが満載のマーダーミステリーです。
構成自体は上記の通り、一般的なマダミスと何ら変わらないように感じますが、従来とはちょっぴり異なるシステムを搭載しています。
ちょっぴり異なるシステムについて、ざっくりまとめると次の通りです。
- 探索内容を他のプレイヤーに知られないよう1人ずつ秘匿で行う
- 証拠カードの手札所持枚数に上限がある
- 所持している証拠カードについて取捨選択するシステムがある
それでは、ルール・遊び方の詳細について、解説していきましょう。
PC選択(5分)
先述でご紹介したPC1~PC6の中から好きなキャラクターを選びます。
各プレイヤーで重複しないよう選択しましょう。
GMを担当するプレイヤーは、「東堂 良太」を選択します。

ハンドアウト読み込み(20分)
各自担当キャラクターのハンドアウトを受け取ったら、内容を黙読します。
ハンドアウトには自分だけ知っている情報や秘密、行動指針や目的などが記載されています。
ゲーム開始後、どの情報を開示し、どの情報を伏せるか、注意しましょう。
導入・自己紹介(5分)
ハンドアウトの読み込みが完了したら、物語の導入、および各キャラクターの自己紹介を行います。
密談・探索フェイズ(30分)
密談・探索では、文字通り「密談」や「探索」を実施するフェイズですが、このフェイズではこのシナリオ独自の一風変わったルールが設けられています。
- プレイヤー同士で任意の方法で”行動順”を決定する密談は1組ずつ行う
- “行動順”1人目のプレイヤーは誰と密談をするか宣言
- GMは密談を宣言した・されたプレイヤーの部屋に「close」カードを置く
※密談中のプレイヤーの部屋は探索不可 - 3分間密談を行う
上記の密談が行われている間に、他のプレイヤーは探索を行います。
- 密談中以外のプレイヤーは全員目を伏せる
- GMが手番順に沿って探索プレイヤーを一人ずつ起こす
- 手番プレイヤーはカードを「引く」or「置く」を選択
※「close」カードが置かれた部屋や自分の部屋は探索不可 - 「引く」場合:
探索したい部屋の山札から裏向きのまま任意の荷物カードを1枚選び自身の手札に加える - 「置く」場合:
荷物カードを手札から1枚選び任意の探索したい部屋の荷物カードの山札の上に置く - 手番が終わったプレイヤーは目を伏せる
上記の手順を、密談中以外のすべてのプレイヤーが完了するまで繰り返し行います。
「密談」「探索」ともに終了後、自分の部屋の山札と所持していた手札を合わせ、荷物カードの中身を確認します。
次に、持ち歩く荷物カードを2枚まで選び、残りの荷物カードは自分の部屋に山札として置きます。
ここまで完了後、2巡目となります。
“行動順”2人目のプレイヤーが誰と密談を行うか宣言し、上記と同様に「密談」「探索」を行います。これを繰り返し実施していきます。
第1共有フェイズ(30分)
「密談」「探索」の後、全体議論に移ります。
これまで集めた情報などを基に、プレイヤー全員で話し合いを行いましょう。このフェイズでは密談NGです。
???フェイズ(?分)
物語を揺るがす”何か”が起こります。謎に包まれたこの展開、ぜひプレイして確かめてみてください、、、!!
第2共有フェイズ(30~40分)
全体議論に移ります。
これまでの情報を基に、プレイヤー全員で話し合いを行いましょう。このフェイズでは1人1回まで密談を行うことができます。
推理フェイズ(20分)
このフェイズで、各自が考える事件の真相、推理について披露します。
投票フェイズ(5分)
事件の真犯人について、1人1票投票を行います。
最多票を獲得した人物が拘束されます。
エンディング(20分)
エピローグを読み、物語のエンディングを迎えます。
この物語を全力で楽しんだ方の優勝です◎
評価と感想
わたしが本作品をプレイした際の条件は、下記の通りです。
評価
経験者におすすめ!従来とはひと味もふた味も違うマダミスを楽しめます◎
| 推理難易度 | ロールプレイの楽しさ | 世界観没入度 | 感情揺さぶられ度 |
| ⭐⭐⭐⭐⭐ | ⭐⭐⭐⭐☆ | ⭐⭐⭐⭐☆ | ⭐⭐⭐☆☆ |
このシナリオは、これまでのマーダーミステリーに慣れたプレイヤーにこそ体験してほしい、ユニークなギミックが光る作品です。
特に注目すべきは「探索の透明性の排除」。
通常のマダミスでは、誰がどのエリアを調査したのかが見える状態で行われますが、このシナリオではそれが隠されているため、互いの行動に対する疑念がより強く働き、場全体に絶妙な緊張感が漂います。
さらに、手札として所持できる証拠カードの枚数に制限があることで、「どれを持ち、どれを捨てるか」「自分が知っていることを他人にどう見せるか」といった選択が戦略性を高めています。
時には、証拠を他人の部屋に紛れさせるような動きも可能で、議論の場に混乱を招く“スパイス”としても機能します。
こうした高い自由度のある探索・議論構造は、やや複雑に感じられる反面、プレイを重ねてきた経験者にとっては新鮮でワクワクできる展開ばかり。
定石どおりにはいかない、変則的な謎解き体験が味わえます。
また、GMにも物語上の役割が与えられている点も大きな魅力のひとつです。
プレイヤーとして通過した後、GM視点から物語の奥行きを味わう“二度美味しい”構成になっているため、リプレイ性の高さも抜群です。
定番スタイルにちょっと飽きてきた方にこそぜひ試してほしい、変化球マダミスの良作。
新しい体験を求めるプレイヤーにぴったりな一作です。
難易度
難易度は「やや難しめ」です。
独特なギミックや探索・密談ルールがあるため、構成の面でもやや複雑さがあることから、どちらかといえば経験者向けシナリオの印象です。
感想
GM視点も通過したい!他のシナリオではなかなか体験できないミステリー!!
「事故を巡って招待状が届き、関係者が集められる」——。
一見するとオーソドックスなミステリーの始まりですが、プレイヤーの行動が完全に可視化されない“独特な探索システム”や、場を混乱させる手札制限の仕組みなど、随所に仕掛けられたギミックがシナリオ全体を“変わり種”たらしめています。
特筆すべきはGM(ゲームマスター)もまたキャラクターとして物語に関わり、ゲームを楽しめるという点。
わたしの卓でもGMを担当してくれたプレイヤーに感想を聞いてみたところ、「全体を見渡せる唯一の存在としての視点が楽しかった!」とのこと。
誰が何をしているかを一人だけ把握できるこのポジション、プレイヤーとはまた違ったスリルと満足感があるようです。
実際、プレイヤー同士では見えない行動が多い本作では、「えっ、そんなことが裏で起きてたの!?」という驚きがプレイ後の感想戦でも話題になりました。
見えないからこそ想像が膨らみ、議論が白熱する醍醐味が詰まっています。
推理としての導線に関しては、やや一意にたどり着くのが難しい部分も感じましたが、それも含めて「誰がどう動いたのか」を皆で検証する時間が楽しく、総じて満足度の高いプレイ体験となりました。
次はわたしもGMを担当して、みんなの裏の動きをじっくり見てみたい!そんな気持ちになる、クセになるシナリオでした◎
まとめ
今回はRelivinBOXのマーダーミステリー『青鈍色にとける』についてレビューしました。
全体として独自のギミックが盛りだくさんで、終始ドキドキ感を駆り立ててくれる満足のシナリオでした!
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