
真実だけが鍵を握る――
仲間の約束で紡がれる、悲劇のマーダーミステリー!
今回はパッケージ型マーダーミステリー『約束の場所へ』についてレビューします!
本作のあらすじや遊び方、登場キャラクター、感想や評価についてご紹介していますので、これから遊ぶ予定のあなたはぜひ参考にしてみてくださいね。
シナリオ概要

プレイ人数 | 6人(GMなし) |
プレイ時間 | 120~150分 |
対象年齢 | 15歳~ |
ジャンル | マーダーミステリー |
発売時期 | 2019/05/25 |
デザイナー | 張恆 |
サイズ | 22.5 x 22.5 x 5.8 cm |
版元 | モアイディアーズ・ゲーム・デザイン (Moaideas Game Design) |
『約束の場所へ』はGM不要・オフラインで遊べるパッケージ型のマーダーミステリーです!
6人全員が物語の登場人物となり、ストーリーを楽しむことができます。
マダミスのシナリオとしては珍しく、犯人役以外は嘘をついてはいけないというルールがあり、初心者にやさしいシンプルなつくりになっています。
あらすじ

春休みのある日、スポーツ特待生の裕也と友人たち6名で、友人の別荘に泊まり、有名な恋愛成就のほこらへ観光するため旅行をしていた。
旅行は2泊3日の計画だったが、別荘に着いて間もなく些細なことで口論となり不和が生じてしまう。
皆の胸中を表すかのように、外は大雨が降っていた、、、
翌朝、太陽とともに皆の元に訪れた地元の警察官の言葉に耳を疑った。
「恋愛成就のほこらで裕也の死体が発見された」
なぜ裕也は死んでしまったのだろうか、、、
もし殺人事件だとしたら、、、犯人はこの中にいるのだろうか?
登場人物紹介
それでは、この物語のキャラクター6名をご紹介していきましょう!
真司(男性)

- 外国語学部3年の大学生
- 別荘を貸し出した張本人
- 成績優秀で人当たりが良く、責任感が強い
夏希(女性)

- 外国語学部3年の大学生
- 夏海の姉で裕也の彼女
- 純粋で善良な性格
夏海(女性)

- 外国語学部2年の大学生
- 夏希の妹
- おてんばで捉えどころのない性格
汐璃(女性)

- 外国語学部3年の大学生
- 内向的で慎重な性格
- 騒がしい環境が嫌い
慶一郎(男性)

- 外国語学部助教授
- 学生の試験の答案を採点している
- 外国語読書会を開いている
津雲(男性)

- 近くの交番勤務の警察官
- やる気に満ちているが片田舎の村に派遣されてしまった
- 自分の力を発揮できる日が来ることを願っている
遊び方/ルール
- ストーリーの紹介
- キャラ選択・シナリオを読む:10分
- 自己紹介:10分
- 第1フェイズ(現場捜査):20分
- 第2フェイズ(全面捜査)
- 前半(密談):30分
- 後半(全体議論):30分
- 推理・投票
- 結末
本シナリオの構成はシンプルで、犯人以外嘘をついてはいけないなどのルールもあるようにマダミス初心者の方にもやさしいつくりになっています。
本作は密談があるため、シナリオプレイの際はスペースにゆとりをもって遊びましょう。
ストーリーの紹介
プレイヤーにストーリーの背景と登場キャラクターを紹介します。
キャラ選択・シナリオを読む:10分
任意の方法で各プレイヤーがキャラクターを選択し、各自でシナリオを読みます。
自己紹介:10分
警察官・津雲の主導の下、彼に向って簡単な自己紹介を行います。
第1フェイズ(現場捜査):20分
「死体の状態」と「ほこら」の手がかりカードを取りだし、それぞれシャッフルして机の中央に置きます。
全プレイヤーに調査ポイント(下図)を2枚ずつ配り、捜査・議論を行います。

第2フェイズ(全面捜査)
残った手がかりカードをそれぞれ分けてシャッフルし、机の中央に置きます。
全プレイヤーの調査ポイントが6枚になるように配り、捜査・議論を行います。
各キャラクターは自分の手がかりカードを捜査することはできません。
前半(密談):30分
前半では密談のみ行うことができます。公の場での議論はNGです。
後半(全体議論):30分
後半では全プレイヤーが公開で議論を行います。密談を行うことはできません。
推理・投票
推理は、警察官・津雲の主導の下で全プレイヤーが各自1回ずつ自身の推理を披露します。
他のプレイヤーは途中で発言したり、質問をしたりすることはできません。
推理を披露したら投票を行います。
全プレイヤーで犯人だと思うプレイヤーを指さします。
得票数が単独で最高となったプレイヤーがいない場合は、
最高得票者に投票していないプレイヤーのみで改めて、最高得票者から投票対象を選択します。
結末
ゲーム説明の冊子にある結末ページを読み、投票結果とキャラクターの秘密の目標の結果に応じてストーリーの結末を読みましょう。
得点等はありません。物語を最も楽しむことが最大の目標です◎
評価と感想
わたしの卓では下記の条件で遊びました。
評価
嘘がつけない緊張感がクセになる!初心者にも優しいマーダーミステリー!!
推理難易度 | ロールプレイの楽しさ | 世界観没入度 | 感情揺さぶられ度 |
⭐⭐☆☆☆ | ⭐⭐⭐☆☆ | ⭐⭐⭐☆☆ | ⭐⭐☆☆☆ |
本作はプレイヤーの演技力や発言のセンスが光る、ロールプレイ重視のシナリオとなっています。
「犯人以外は嘘をつけない」というルールが特徴のマーダーミステリーで、はじめてマダミスに触れる方にも優しい難易度でありながら、ギスギスとした人間関係と緊張感のある会話劇が楽しめます。
物語は、友人たちが旅先で起こした、ささいなトラブルが徐々に歯車を狂わせていくという展開から始まります。
そして、それぞれが抱える“言いたくない過去”を隠すため、話題そらしや言い換え、はぐらかしといった駆け引きが、逆に全員を怪しく見せる巧妙なバランスになり面白いです。
ただし、プレイ時にはひとつだけ注意点があります。
「ストーリーの紹介」フェイズで使用の“背景ストーリー”シートには、事件内容は書かれていません。
このシートには現場となる場所に伝わる伝承のみが書かれており、事件の概要把握には不十分。
事件の内容については外箱パッケージに記載されているので、一緒に読み上げることをおすすめします。
総じて、「はじめてのマダミス」や「ロールプレイを楽しみたい方」、そして「人間ドラマに浸りたい方」におすすめできる良作です◎
嘘がつけないからこそ生まれる、ピリリと張り詰めた空気感。 ぜひ味わってみてください。
難易度
難易度は「やややさしめ」です。
複雑なルールはないので、初めてマダミスを遊ぶ方でもGM不要で遊ぶことができます!
設定書の量は多くもなく少なくもない印象です。
時系列の内容が多めですが、目標や情報が整理されていて比較的読みやすいと思います。
感想
嘘がつけないジレンマがクセになる!経験者も新鮮に楽しめたマーダーミステリー◎
今回の卓では全員マダミス経験者だったのですが、「犯人役以外は嘘をついてはいけない」というルールのシナリオは全員初めての体験でした。
おなじみの推理劇のはずが、“嘘がつけない”というたった一つの縛りが、こんなにも新鮮な緊張感とユーモアを生むとは、、、笑
隠したいことを問われたとき、「え?ちょっとよくわかんない~」とか「それ忘れちゃったかも~?」とか、“とぼけ”のオンパレード。
真剣なはずなのに、思わず笑ってしまうやりとりが何度もありました。笑
一方で、犯人役だけは嘘がつけるので、周囲との整合性を取りつつ話を組み立てるというスリルが魅力的。
その逆に、他のプレイヤーは「嘘をついているのは1人だけ」という前提で話を聞けるため、推理の軸がブレにくく、初めての人でも考えやすい構造になっていたと思います。
初心者だけでなく、マダミス経験者にも新鮮な気持ちで遊べたシナリオでした◎
まとめ
今回は6人用マーダーミステリー『約束の場所へ』についてレビューしました!
本ブログでは、他にも6人で遊べるマダミスや、初心者の方におすすめしたいマダミスをご紹介しています。
よろしければ下記もあわせてチェックしてみてください◎
\あわせて読みたい/