
150分の船旅をあなたに――
豪華客船の臨場感あふれる、至高の2PLマーダーミステリー!
今回は2PLパッケージ型マーダーミステリー『黒白海路』について、レビューします。
シナリオのあらすじや遊び方、登場キャラクター、ネタバレなしの実際に遊んでみた感想や評価について綴っていますので、これから遊ぶ予定のあなたの参考にして頂けますと幸いです!
シナリオ概要
| プレイ人数 | 2人(GM不要) |
| プレイ時間 | 150分 |
| プレイ環境 | オフライン |
| 対象年齢 | 15歳~ |
| ジャンル | マーダーミステリー |
| 発売時期 | 2024/5/31 |
| デザイナー | 川人忠明 |
| サイズ | 16 x 11 x 3 cm |
| 版元 | グループSNE/cosaic |
『黒白海路』は、グループSNEとcosaicのMurder Mystery Miniシリーズのひとつで、2人で遊べるマーダーミステリーです。
2人で遊べるための趣向が凝らされ、まるでその場にいるかのような臨場感、リアルタイム性を体感できます。
Murder Mystery Miniシリーズの中では150分と長尺で、ボリュームたっぷりのシナリオです!
あらすじ

四葉財閥が3年の歳月と巨額をかけて完成させた豪華客船〈ムーンダスト〉は、“永遠の幸福”という名をその身に宿し、晴れやかな夏の日に処女航海へと出航しました。
しかしその翌日、乗客6人は異変に気づきます。
船内から他の乗客も、すべての乗員も、跡形もなく姿を消していたのです。
さらに、海を望む美しいテラスレストランで、シャンデリアに吊るされた男の死体が発見されます。
明らかに、これは「事故」ではない――。
逃げ場のない船上で、残された6人の視線が交錯し、疑念が静かに火を灯します。
なぜ人々は消えたのか?この中に、殺人犯がいるのか?
閉ざされた密室のような船上で、乗客たちは生き残るための話し合いを始めます。
――果たして、“幸福”の名を冠したこの船が向かう先は、天国か、それとも地獄か。
登場人物紹介
プレイヤーが演じる2人の人物について、ご紹介します。
本作品では2人のプレイヤーキャラクターがいますが、どちらも性別が定められていません。
キャラクターを選んだプレイヤー本人が好きな性別を選び、ロールプレイすることができます。
四葉由紀(16歳)

- 四葉財閥の当主である蕗芽の孫
- 次期当主
- 事件当日の朝は自室(四葉由紀の客室)で目覚めた
※名前の読み方は、性別を男性でプレイする場合は「よつは よしのり」、女性でプレイする場合は「よつは ゆき」と読む。
蘇芳翔(29歳)

- 四葉家に代々仕える家柄の出身
- 四葉由紀が小さい頃から仕えている従者
- 事件当日の朝は自室(蘇芳翔の客室)で目覚めた
※名前の読み方は、性別を男性でプレイする場合は「すおう かける」、女性でプレイする場合は「すおう なつる」と読む。
遊び方/ルール
- 導入と配役の決定(6分)
- 設定書の読み込み(20分)
- 自己紹介(2分)
- 第1調査フェイズ(21分)
- 第2調査フェイズ(21分)
- イベントフェイズ(5分)
- 第3調査フェイズ(21分)
- 第4調査フェイズ(21分)
- 最終調査フェイズ(4分)
- 回答フェイズ(5分)
- エンディングフェイズ(20分)
2PLでもしっかり楽しめる工夫が凝らされているため、本シナリオは独自のルールが多数盛り込まれている変わり種のマーダーミステリーです。
通常マダミスでは、プレイヤー全員が共通の場に置かれたカード・シートなどから調査を行うことが一般的ですが、本作ではキャラクターごとにそれぞれ異なるマップシート・異なるカードが用意されており、各キャラクター専用の場にて調査を行います。
つまり、演じるキャラクターごとに得られる情報が異なる可能性を秘めているのです!すごいシステムですよね。
それでは、遊び方やそのシステムの詳細について、もう少し詳しく解説していきます。
導入と配役の決定(6分)
プレイヤー1人がルールブックに記載された「導入」(物語の背景・あらすじ)を読み上げます。
その後、プレイヤーは「四葉由紀」「蘇芳翔」のどちらのキャラクターを担当するかを選択します。
キャラクター選択後、ゲームの準備として各自セッティングを行います。
本作品では、調査可能な船内マップ・情報カードがキャラクターごとに異なります。
それぞれでマップシートを広げるため、大きめのテーブルで遊ぶことをおすすめします。


設定書の読み込み(20分)
プレイヤーはそれぞれが担当するキャラクターの設定書を受け取り黙読します。
自己紹介(2分)
各プレイヤーは1分程度で自分が担当するキャラクターとして自己紹介を行います。
各自の設定書表紙に書かれた公開情報を基に、キャラクターになりきって話しましょう。
第1調査フェイズ(21分)
“調査”と”話し合い”を下記のように交互に3回ずつ行います。
- 調査1回目(蘇芳翔が先にカードを選ぶ)
- 話し合い1回目
- 調査2回目(蘇芳翔が先にカードを選ぶ)
- 話し合い2回目
- 調査3回目(蘇芳翔が先にカードを選ぶ)
- 話し合い3回目
調査(3分)
“調査”は情報カードを各自の場から獲得するシーンです。
- 蘇芳翔プレイヤーが自分の場から調査したい情報カードを1枚宣言
- 四葉由紀プレイヤーが自分の場から調査したい情報カードを1枚宣言
※この時、四葉由紀プレイヤーは、先に調査する蘇芳翔プレイヤーが選んでいるのと同じ人物やカードを選べないので要注意です。 - 2人の宣言完了後、各自宣言したカードを同時に獲得・内容確認
- 獲得したカードになんらかの指示が書かれていた場合は実行
※カード獲得にはさらに細かいルールがあるので、プレイの際にはしっかりルールブックを確認しましょう。
話し合い(4分)
“話し合い”は、事件の真相解明や目的達成に向けて議論をするシーンです。
「男を殺したのは誰か?」「なぜ招待客や船員たちは消えてしまったのか?」について話し合いましょう。
もちろん各自の目的を達成すべく、相手から必要な情報を聞き出すなどしてもOKです。
- 獲得した情報カードのうち、「アイテム」と書かれているものは公開・譲渡可能
- 「アイテム」と記載のない情報カードは公開も譲渡も不可
第2調査フェイズ(21分)
第1調査フェイズと同様に”調査”と”話し合い”を3回ずつ行います。
ただし、このフェイズでは先に四葉由紀プレイヤーが調査したいカードを選び、後から蘇芳翔プレイヤーが選ぶことに注意しましょう。
- 調査1回目(四葉由紀が先にカードを選ぶ)
- 話し合い1回目
- 調査2回目(四葉由紀が先にカードを選ぶ)
- 話し合い2回目
- 調査3回目(四葉由紀が先にカードを選ぶ)
- 話し合い3回目
イベントフェイズ(5分)
それぞれ各担当キャラクターの「イベント冊子」と「質問書」を受け取り、内容を確認します。
この時、「イベント冊子」と「質問書」を相手プレイヤーに見せない(見られない)よう注意してください。
また、「質問書」の内容を相手プレイヤーに教えることもNGです。

第3調査フェイズ(21分)
これまでの調査フェイズと同様に”調査”と”話し合い”を3回ずつ行います。
このフェイズでは第1調査フェイズと同じく、先に蘇芳翔プレイヤーが調査したいカードを選び、後から四葉由紀プレイヤーが選びます。
第4調査フェイズ(21分)
これまでの調査フェイズと同様に”調査”と”話し合い”を3回ずつ行います。
このフェイズでは第2調査フェイズと同じく、先に四葉由紀プレイヤーが調査したいカードを選び、後から蘇芳翔プレイヤーが選びます。
最終調査フェイズ(4分)
この調査フェイズでは、”調査”と”話し合い”を1回ずつ行います。
調査の順番は、第1調査フェイズと同じく先に蘇芳翔プレイヤーがカードを選び、後から四葉由紀プレイヤーが選びます。
回答フェイズ(5分)
各自イベントフェイズで受け取った「質問書」を確認し、設問に対する回答を書き込みましょう。
すべての質問に必ず回答します。
エンディングフェイズ(20分)
エンディングブックを全員が見えるよう開き、指示に従い読み上げましょう。
途中、「質問書」の設問を基に各キャラクター回答を求められ、その回答に応じて行動解決する場面があります。
指定があった場合は都度回答を宣言してエンディングを創り上げていきましょう。
最後に得点計算を行い、それぞれ目的が達成されたかどうか判断します。
最も得点が高かった人が勝利!ですが、物語を最大限に楽しんだ人が優勝です!!
評価と感想
わたしが本作を遊んだときの条件は、下記の通りです。
評価
臨場感×戦略性の極み!2人用とは思えない没入体験をあなたに——。
| 推理難易度 | ロールプレイの楽しさ | 世界観没入度 | 感情揺さぶられ度 |
| ⭐⭐⭐⭐☆ | ⭐⭐⭐⭐☆ | ⭐⭐⭐⭐☆ | ⭐⭐⭐⭐☆ |
『Murder Mystery Mini』シリーズの中でも異彩を放つ本作は、2人用ながら驚くほどの没入感とリアルな緊張感を味わえる傑作シナリオです。
最大の特長は、キャラクターごとに用意された専用のマップシートと情報カード。
これにより、「自分が見たこの情報と相手の情報は同じなのか?」「違う情報を握っているかも?」という好奇心と猜疑心がプレイ中ずっと刺激され続けます。
さらに、キャラクターの性別選択が可能な点も素晴らしいポイント◎
プレイヤーの感情移入のしやすさを重視した設計は、ロールプレイを重視する方には特に嬉しい配慮であり、まさに“プレイヤーファースト”な作りです。
推理・感情・演出の三拍子がそろった本作は、2PLとは思えない濃厚な物語体験が可能!
シナリオのプレイ時間は比較的長めですが、そのぶん深く物語に浸れ、プレイ後の満足感は非常に高いです。
ただし、設定書に記載された情報量はかなりのボリューム。加えて独自ルールも多く、読み解くにはある程度の経験が必要なため、マダミス経験者向けの中〜上級者シナリオとして位置づけられると思います。
「2人だからこそ成立する濃密な駆け引き」と「キャラクター視点で進行する立体的な物語」。
その両方を体感したいあなたに、自信を持っておすすめしたいシナリオです。
難易度
難易度は『やや高め』です。
キャラクター設定書のテキスト量がとても多く、若干読みづらさを感じます。
目標や行動指針はまとめられているものの、行動のタイムテーブルや各自キャラクターが抱えている情報・秘密がゴリゴリのストーリーテラー。
後から設定書を確認する際、「どこに書かれているんだっけ!?」と情報を探すのが大変で、わたし個人の体感として情報整理に苦戦しました。
タイムテーブルを表でまとめたり、要点を箇条書きなどでまとめてくれると整理しやすくて嬉しいかなと思います。(自分でメモ整理できないズボラですみません)
感想
2PLシナリオの中で一番のお気に入りに◎GMとしてまだ見ぬ2人の物語を見届けたくてうずうずしちゃう!
いや~本当に面白くて、記憶を消してもう一度プレイしたいし、それが叶わなくてもGMとして他の2人の物語を見届けたいと心から思えるマダミスでした。
時間についてのお手軽さはないものの、人数の面では最高にお手軽なので、ぜひ本記事に辿り着いたあなたに遊んでほしいシナリオです◎
ひとつ懸念点を挙げるとしたら、”遊ぶ場所”ですかね。
わたしの卓では45cm×60cmのテーブルでプレイしようとしましたが、ちょっと無理でしたw
マップシートのサイズは1枚あたり26.5cm×36.5cm、マップシートを囲むようにカードを配置する上にこれが2セット置かなければならない、、、
ということでやむを得ず、無敵のゲームフィールド「床」に広げました。笑
床に広げることに抵抗がなければ問題ないかと思いますが、可能であれば広めのテーブルでのプレイをおすすめします。
まとめ
今回はMurder Mystery Miniシリーズ2人用マーダーミステリー『黒白海路』についてレビューしました。
リアルタイムで船旅をしているかのような、臨場感あふれる至高の2PLシナリオでした!
当サイトでは、ほかのマーダーミステリーのシリーズ作品や、2人用おすすめマダミス作品など、パッケージ型マダミスを中心にアナログゲームの情報を数多く発信しています。
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