
容疑者全員が「善人」!?
「85」と「HITMAN」に隠された謎を追うマーダーミステリー!!
今回は、グループSNE&cosaicのパッケージマーダーミステリー『湖畔のダイイングメッセージ』をレビューしていきます。
本作のあらすじや遊び方、登場キャラクターの紹介に加えて、ネタバレなしでの感想・評価まで、気になるポイントをまとめました。
「どんな雰囲気の作品?」「初心者でも遊べる?」と気になっている方にも、参考になる内容になっています。
購入を迷っているあなた、そして、プレイ前に作品の空気感を知りたいあなたは、ぜひチェックしてみてください!
シナリオ概要
| プレイ人数 | 6人(GM不要) |
| プレイ時間 | 150分 |
| プレイ環境 | オフライン |
| 対象年齢 | 15歳~ |
| ジャンル | マーダーミステリー |
| 発売時期 | 2026/01/31 |
| デザイナー | 河端ジュン一 |
| 箱サイズ (長辺×短辺×厚さ) | 27 x 19 x 3 cm |
| 版元 | グループSNE/cosaic |
『湖畔のダイイングメッセージ』は、MYSTERY PARTY IN THE BOX SERIESの一作で、2つのダイイングメッセージに隠された謎を追うマーダーミステリーです。
1987年のスコットランド、平和な湖畔の村で唯一の警官が殺害され、現場に残された2つのダイイングメッセージ「85」と「HITMAN」の謎に迫ります。
登場人物はなんと全員が善人!?5~6人・150分で、霧に包まれた村の事件の謎にじっくり迫ります!
あらすじ

1987年、イギリス・スコットランド――。
高山地帯にひっそりと佇む、湖畔の小さな村。
窃盗さえほとんど起こらない平和な村で、ある日、ひとつの殺人事件が起こった。
村唯一の警官が、胸から血を流して道の真ん中に倒れていたのだ。
そのそばには、ダイイングメッセージと思われる文字が残されていた。
メッセージは異なる場所に2つ。
ひとつは「85」。
そして、もうひとつは「HITMAN」。
こんな田舎の村に”殺し屋”?
だが、唯一の警官が殺された以上、恐ろしい殺人犯がこの村に入り込んだことは間違いなさそうだ。
村人たちは遠く離れた町の警察へ通報したものの、霧深い高山地帯にある村のため、警察が到着するまでにはまだ時間がかかる。
恐怖と混乱に包まれた村人たちを、このまま放っておくわけにはいかない。
そう考えた村長は、村の代表者たちに事件の調査を依頼することにした。
選ばれたのは、村の誰からも愛され、亡くなった警官からも信頼されていた、6人の善人たちだった。
登場人物紹介
事件を調査する”6人の善人たち”をご紹介します。
人のいい教師(30代前半/男性)

- 村の小学校で教鞭をとっている
- 子供たちから人気で保護者からの信頼も厚い
- 居住歴:7年(1980年~)
裕福な紳士(50代半ば/男性)

- 白髪混じりながらアイロンのきちんとかかったスーツをまとい姿勢正しく清潔感のある男性
- 仕事を早めに引退したあと余生を過ごすために移住
- 慈善家であり村に多くの寄付をしてきた
- 居住歴:7年(1980年~)
家族思いの主婦(40代前半/女性)

- 小学生の一人息子と夫とともに暮らす幸せそうな母親
- 穏やかで気の利く性格
- 婦人たちの集まりでも頼られている
- 夫は単身赴任のため家にはしばらく帰ってこない
- 居住歴:6年(1981年~)
愛想のいい郵便局(30代前半/男性)

- いつも好印象な笑顔で各宅を回る郵便配達員
- だれにでも愛想よく接する
- 居住歴:1年(1986年~)
おしゃべりなタクシー運転手(20代前半/男性)

- 陽気で話し好きな運転手
- ふだんは遠くの町まで稼ぎに出ている
- 村についての知識はまだ浅いがたまに来る観光客を相手にするために少しずつ勉強中
- 居住歴:1年(1986年~)
まじめな家政婦(20代前半/女性)

- 村長の屋敷で働いている家政婦
- いつも優しい笑顔で勤勉に家事をこなす
- 一番の新顔で村の人々から可愛がられている
- 居住歴:1年(1986年~)
遊び方/ルール
- 準備
- 設定書の読み込み(18分)
- 導入フェイズ
- 第1調査·密談フェイズ(20分)
- 第1発表フェイズ(1人1分ずつ)
- 第1全体会議フェイズ(5分)
- 幕間フェイズ(3分)
- 第2調査·密談フェイズ(25分)
- 第2発表フェイズ(1人1分ずつ)
- 第2全体会議フェイズ(15分)
- 投票フェイズ
- アクションフェイズ
- 犯人発表&得点計算
- エンディングフェイズ
本作のルール上の大きな特徴は、ゲーム開始前に席順が決められていることです!
ゲーム中は、特別な指示がないかぎり席順を変更しないようご注意ください。
また、本作には密談の時間もあるため、プレイヤー同士が少し離れて話せるくらい、スペースに余裕をもって遊ぶのがおすすめです◎
席の配置や部屋の広さもあらかじめ確認しておくと、スムーズです。
準備
このシナリオを遊ぶ際に用意しておくものは、次の通りです。
- 時間経過がわかるもの(タイマー・時計など必須)
- メモと筆記用具(任意)
※スマートフォンがあればOK
内容物をテーブルに出し、下図のように並べましょう。

セッティングが完了したら、物語の背景を代表者1名が読み上げます。
その後、全員着席し、席順を決定します。
※この作品では席順が重要になる場合があります。以降、ゲーム中は指示がないかぎり席順を変えないようにしましょう。
席順が決まったら、担当するキャラクターを決定します。
プレイヤー同士で同じキャラクターを選ぶことはできません。話し合いやジャンケンなどで、重複がないように選びましょう。

設定書の読み込み(18分)
担当キャラクターが決まったら、以下のアイテムを1つずつ手元に準備します。
- キャラクター設定書
- 個人カード
- マップカード


設定書とカードの内容を各自しっかり読み込みましょう。
ただし、「設定書」と「個人カード」は秘密情報です。他のプレイヤーに見せないようご注意ください。
目安の時間は18分ですが、全員の読み込みが早めに完了した場合は、時間を待たずにゲームを開始してOKです。
導入フェイズ
このフェイズでは、キャラクターの自己紹介、初期情報の全体公開を行います。
キャラクターの自己紹介
設定書に記載された発言順に従い、各自が担当するキャラクターを紹介します。
初期情報の全体公開
自己紹介が終わったら、以下のカードをテーブル中央に公開します。
- 小カード: 「遺体1」「遺体2」
- 大カード: 「ダイイングメッセージ1」「ダイイングメッセージ2」


代表者1名がカードの内容を声に出して読み上げた後、全員で数分間回し読みをします。
全員がカードの内容を十分に確認・把握したら、いよいよ「第1調査フェイズ」のスタートです!
第1調査·密談フェイズ(20分)
本フェイズでは、カードの調査、および、席を離れて自由に他プレイヤーと会話・密談を行うことができます。
まず、各プレイヤーに以下の通り「調査トークン」を配布します。
- 6人プレイ: 4個ずつ
- 5人プレイ: 5個ずつ
カードの調査
「調査トークン」を1個場に支払うことで、赤いトークンマークが描かれた「調査カード」を1枚獲得し、表面を確認できます。
獲得したカードは、原則として手札に加えます。ただし、表面に「場に裏向きで戻す」とある場合は、元の場所に戻しましょう。
カード選びは早い者勝ちです。同時に同じカードを選んだ場合は、ジャンケン等で決定します。
制限時間終了時にトークンが残っている場合、すべて使い切るまで連続で調査を行ってください(トークンの持ち越しは不可)。
- 自身の持ち物の調査NG:
裏面に自分の役名が書かれたカードは調査できません。(内容は設定書に一部記載されています) - 同一名称カードの連続調査NG:
裏面の名称が同じカード(重ねられたカード群)は、1回の調査フェイズにつき1人1枚までしか調査できません。フェイズが変われば再調査OKです。
※もし制限時間終了時に余ったトークンで【調査の禁止項目】しか選べない場合、その時に限り禁止カードを調査しても構いません。
会話・密談ルール
密談は、最大3人までOKです。
1人きりで孤立するプレイヤーが出ないよう気を付けましょう。
手札の「調査カード」「大情報カード」や残りの「調査トークン」は、相手の同意があれば見せたり譲渡・交換したりできます。
第1発表フェイズ(1人1分ずつ)
設定書の公開情報に書いてある「発言順」に沿い、1人ずつ自分の推理や考えを発表していきます。
内容は自由でOKですが、話すことに悩んだ場合は、以下の3点に着目して発表してみましょう!
- いま一番怪しいと思っている人物
- そう考える理由や根拠
- 気になっている謎や、他の人から教えてほしい情報
手番中に「みんなに見せたい手札」があれば、全体に公開しながら話すことができます。特定の人だけにこっそり見せたり、カードを渡したりすることはできません。
発言者の人が気持ちよく話せるよう、他の人の発言は控えましょう。
ただし、発言者からの質問や、他プレイヤーが挙手して許可を得たりした場合は、双方自由に会話をしてOKです。
第1全体会議フェイズ(5分)
全員でテーブルを囲み、これまでの情報をもとに自由に推理を話し合います。
このフェイズでは、手札を見せ合ったり、他のプレイヤーにカードを渡したりすることができます。
幕間フェイズ(3分)
事件の調査を進めていく中で、それぞれのキャラクターのもとに独自の情報が届きます。
担当キャラクターの名前が書かれた「幕間カード」を1枚ずつ受け取り、自分だけで内容を確認しましょう。
- 全体公開カードを並べる
- 以下の2枚を場にオープン(全体公開)
- NPCの名前が書かれた「幕間カード」
- 「追加幕間カード」
第2調査・密談フェイズ(25分)
第1調査・密談フェイズと同じ要領で実施します。制限時間は25分(第1調査・密談フェイズより長め)です。
まずは全員に「調査トークン」を4つずつ配りましょう。
第2発表フェイズ(1人1分ずつ)
第1発表フェイズとほぼ同じルールですが、発言順が逆になっています。
第2全体会議フェイズ(15分)
第1全体会議フェイズと同様のルールですが、時間が15分に延びています。
投票フェイズ
これまでの調査や議論をもとに、犯人だと思う人物を拘束するための投票を行います。
一斉投票:「3、2、1」の掛け声に合わせ、全員一斉に投票を行いましょう。
特定のプレイヤーを拘束したい場合、その人を指さします。
犯人がプレイヤーの中にいないと思う場合(「自殺」や「事故死」など)は、頭上を指さします。
自身の勝利条件のために最適だと判断した場合は、自分に投票することも可能です。
最多票を獲得した1人が「警官殺害の犯人」として拘束されます。最多票が同数の場合は、誰も拘束されません。
拘束されたプレイヤーは、ストーリー上「警官殺害の犯人」として扱われ、このあと行う「アクションフェイズ」で一部のアクションが制限・実行不可となります。
アクションフェイズ/犯人発表・得点計算/エンディングフェイズ
プレイヤー全員で「クライマックスブック」を開き、指示に従いましょう。
このゲームは、プレイ終了後の感想戦を楽しめることを目指して作られているので、できるだけゆっくりとプレイ後の時間を取ることをおすすめします!
また、各キャラクターの定書には、それぞれ異なる「勝利点(目標)」が書かれています。
ゲーム終了時の得点計算で目標を達成していれば得点となり、最終的に最も点数の高いプレイヤーが勝者となります。
ただし、本作の醍醐味は「全員でひとつの物語を作り上げること」にあります。
勝利点はあくまでゲームを盛り上げる要素のひとつなので、それよりもキャラクターになりきることを優先し、この世界の物語を存分に楽しみましょう。
評価と感想
わたしが本作品を遊んだ条件は、以下の通りです。
評価
独特な舞台設定と、ちょっぴり胡散臭いキャラクター設定が魅力のマーダーミステリー!
| 推理難易度 | ロールプレイの楽しさ | 世界観没入度 | 感情揺さぶられ度 |
| ⭐⭐☆☆☆ | ⭐⭐⭐⭐⭐ | ⭐⭐⭐⭐☆ | ⭐⭐☆☆☆ |
本作で印象的なのが、容疑者全員が「善人」という、なんとも胡散臭い設定。笑
「全員善人って、逆に怪しくない!?」と思ってしまうのですが、これだけでプレイ前からワクワクさせてくれますし、実際に遊んでみてもロールプレイがすごく楽しいシナリオでした!
互いに情報交換をする際に、「この人は本当に真人間なのか?何か裏があるのでは?」と、いつにもまして疑心暗鬼でした。
また、序盤から提示される「85」と「HITMAN」という2つのダイイングメッセージも本作の魅力。
「この数字にはどんな意味があるんだろう?」「HITMANって誰のことなんだ?」と、残されたメッセージの意味を考えながら調査を進めていく過程を楽しめます。
感情を大きく揺さぶられるタイプというより、「この謎を解きたい!」という好奇心を刺激してくれるマーダーミステリーだと思います◎
「犯人は誰なのか?」だけではなく、「残されたメッセージにはどんな意味があるのか?」と考えながら事件を追えるのが、本作ならではの面白さです。
ロールプレイを楽しみつつ、情報を整理して謎を解いていく――。
「キャラクターになりきるのも、推理するのも好き!」という人におすすめしたい作品です◎
難易度
難易度は『普通』です。
基本的なルールやゲームの流れは比較的分かりやすい作品です。
ただ、席順の縛りなど、一部特殊ルールが設けられているため、全員初めてマダミスを遊ぶ場合は少し戸惑うこともあるかもしれません。
とはいえ、初心者でもルールを確認しながら十分楽しめる難易度だと思います◎
感想
容疑者全員が善人!?この胡散臭さがたまらない!!笑
1987年のスコットランドという舞台設定――。
どこか海外ミステリードラマのワンシーンのような雰囲気がある本作。この世界観がわたしは好きでした!
その中でも特に、平和だったはずの小さな村で突然殺人事件が起こるという設定がいいんですよね。
「善人しかいないはずなのに、殺人事件が起きている」という状況そのものが面白くて、プレイ前からワクワクさせてくれる作品でした。
こんな人におすすめ◎
- ダイイングメッセージや暗号系の謎が好きな人
- 情報を整理しながら、じっくり推理したい人
- 「この情報にはどんな意味があるんだろう?」と考えるのが好きな人
- パズルを解くように事件の謎を追いたい人
- ロールプレイを楽しみながら推理したい人
- 個性豊かなキャラクターになりきって遊びたい人
- 海外ミステリーのような雰囲気が好きな人
- ちょっぴり不穏な世界観が好きな人
- 密談をしながら情報交換するマダミスが好きな人
- 「全員善人」というちょっと変わった設定に惹かれる人
- 「犯人は誰?」だけでなく、事件に隠された“謎”そのものを楽しみたい人
- 6人でじっくり150分遊べるマダミスを探している人
- 高難度すぎず、推理とロールプレイの両方を楽しみたい人
まとめ
『湖畔のダイイングメッセージ』は、全員が“善人”というちょっぴり胡散臭い設定に惹かれるマーダーミステリーです。笑
霧に包まれた湖畔の村という雰囲気のある世界観に加えて、「85」と「HITMAN」という2つの謎めいたメッセージを手がかりに、事件の真相を追う過程も楽しめる作品でした!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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