
「幽霊屋敷」へようこそ―
不気味な屋敷に招待された6名と不可解な死の謎を解くマーダーミステリー!
今回はグループSNE×KADOKAWAのパッケージ型マーダーミステリー『焚家』について、ネタバレなしでレビューしていきます!
本作のあらすじや遊び方、登場キャラクター、感想や評価についてご紹介していますので、これから遊ぶ予定のあなたは、ぜひ参考にしてみてくださいね。
シナリオ概要

プレイ人数 | 5〜6人(GM不要) |
プレイ時間 | 180分 |
プレイ環境 | オフライン |
対象年齢 | 14歳~ |
ジャンル | マーダーミステリー |
発売時期 | 2022/12/28 |
デザイナー | 安田均、こあらだまり |
サイズ | 15 x 21 x 3.3 cm |
版元 | グループSNE/KADOKAWA |
『焚家』は、グループSNE×KADOKAWAのMYSTERY&ADVENTURE BOXシリーズの第一弾です!
本作品は、何が起きてもおかしくない予測不能な幽霊屋敷を探索しながらまっさらなマップをプレイヤー自身で埋めるという冒険心がくすぐられるシナリオになっています。
オフライン・GMなしで遊ぶことが可能で、本シナリオを5人で遊ぶ場合、1人NPCを設定します。(NPC設定カードが同梱されています)

あらすじ
舞台は現代、アメリカ・ニューイングランドの地方都市です。
大富豪のグレッグ・モリスは、昨今では類を見ないほどの富を注ぎ込み、街はずれの丘の上に新しく屋敷を建てました。
しかし、その館が完成して間もなく、立て続けに不可解なことが起きてしまいます。
建築に携わった者たちの不可解な死や行方不明、館周辺での不気味な現象の数々、、、
美しい新築の館は瞬く間に「幽霊屋敷」と噂されるようになり、館の主であるグレッグ・モリスとその妻も館に引きこもり、人前に姿を見せなくなってしまいます。
ある日、グレックの息子、設計士、新聞記者、霊媒少女、精神科医、収集家の6人が、館に招かれることになります。
さあ、恐ろしい事件の幕開けです!!!
登場人物紹介
この度、幽霊屋敷に招かれた6名の客人をご紹介します。
館の主の息子(21歳/男性)

- 明るい金髪で筋肉質
- 服装は派手だが身に着けているものは安っぽい
- 父親とはそりが合わず3年前に家出
- 地元で有名なドラ息子
- 家出前は女性関係や暴力事件を起こす度に金の力でもみ消してきた
- 父親が豪華な館を建てたと知り金をせびりに来た
設計士(23歳/男性)

- 中背だが引き締まった体型
- アウトドア用の上着と靴でラフな服装
- 街の設計事務所で働いている
- 館の主から仕事の話があると招待されて館に来ることになったらしい
新聞記者(25歳/女性)

- 黒髪のボブカットと青い瞳の知的な印象の女性
- 全体的に品の良い服装
- やり手として業界で有名な地元新聞社の記者
- 鋭く切り込む記事を書く社会派
- 後ろ暗い秘密を持つ人間から煙たがられている
霊媒少女(秘密/女性)

- 長い髪をラフにまとめる若者
- 護符やお守りのようなアクセサリーをいくつも身に着けている
- 街のクラブやバーに現れる家出少女
- 自分の素性は語りたがらない
- 小遣い稼ぎの占いは良く当たると評判
- 館にはコレクターに連れられてきた
精神科医(37歳/男性)

- 大柄でしっかりとした体格
- 服は上質だが着こなしが垢ぬけない印象
- 数年前から小さなクリニックを経営する街の開業医
- 家族問題にかかわるカウンセリングが得意で評判が良い
- 館の主の妻(ジュディ・モリス)を担当するカウンセラー
コレクター(53歳/男性)

- 小柄でいかにも紳士な風貌
- どこか成金趣味で胡散臭い
- オカルト関連に強い興味がある
- 館の主人とはいわくつきの品物収集を通じて親交を深めた
- 館の完成を祝う催しに霊媒少女とともにやってきた
遊び方/ルール
- オープニングフェイズ
- パート1(3ラウンド・60分程度)
- パート2(4ラウンド・70分程度)
- パート3(投票など・20分程度)
- エンディングフェイズ
本作の大きな特徴は、大ボリュームの調査とマップ探索です。
全員で協力しながら部屋の名前すら分からない地図をもとに探索し、調査した情報をもとにまっさらなマップを埋めていきながら物語が進んでいきます。
この館は不気味な幽霊屋敷、、、何が起こるか予測不能です!!
部屋に入った途端に起こる事象に対して、自身がとる行動により得られる結果が少しずつ違ってきます!
脱出ゲームのような、TRPGのような、没入感のあるシナリオになっています◎
以前レビューした、「廃城の錬金術師」と類似のゲームシステムです。
オープニングフェイズ
オープニングフェイズでは、下記を実施します。
- ストーリーを読み上げる
- パート1のゲームの準備(テーブルセッティング)
- 各キャラクターの担当決めと設定書の読み込み
- 登場人物になりきった自己紹介
- 各種カードの扱い方や”嘘”の可否などのルールを参加者全員で確認
パート1(3ラウンド・60分程度)
下記の手順を3回繰り返し、ゲームを進行していきます。
- 行先の相談と決定(3分)
- 探索と情報共有(10分)
- 人間観察と情報共有(6分)
- 次ラウンドのリーダーの指名(1分)
行先の相談と決定(3分)
マップをもとに行きたい場所を全員で相談します。
1ラウンドに探索できるのは1人1部屋で同じ場所に複数人で行った場合、協力して探索を行うことも可能です。
※複数人で行かなければ探索困難な場所や特定の能力が必要な場所もあります
最終的な館内の探索割り当てはリーダーが決定します。
探索と情報共有(10分)
割り振りが決まったら各自が探索する部屋カードの内容を確認します。
ここで初めて、その部屋がどんな部屋で、何が見つかるのかが書かれています。
この探索の時間に、一緒の部屋を調査しているキャラクター同士で密談を行うことができます。
人間観察と情報共有(6分)
人間観察の時間には、キャラクター情報カードを自由に1枚獲得することができます。
ただし、自分自身の情報カードを獲得することはできません。
その後、情報交換を自由に行うことができます。
全員で議論してもOK、個別に密談してもOKです。
次ラウンドのリーダーの指名(1分)
現時点のリーダーが、次のラウンドのリーダーとなるキャラクターを指名します。
まだリーダーになったことのないプレイヤーから選びましょう。
パート2(4ラウンド・70分程度)
ストーリーを読み、パート2の準備を行います。
パート1と同様、全員で協力して館の探索を行います。
パート3(投票など・20分程度)
ストーリーを読み、パート3の準備を行います。このパートの概要は、下記の通りです。
- 全体会議(10分)
- 推理フェイズ(各1分)
- 投票
全体会議で自由に意見交換を行い、推理フェイズで各自の考えを1人1分程度で述べます。
投票では、恐ろしい事件の原因(犯人)を指さし、最も得票数が多い人が拘束されます。
エンディングフェイズ
物語の結末を読み、各キャラクターの得点計算へを行います。
最も得点が高かった人が勝利!ですが、物語を最も楽しんだ人が優勝です◎
評価と感想
わたしが本作品を遊んだときの条件は、下記の通りです。
評価
脱出ゲームとRPGの要素が融合した、満足度の高すぎるマーダーミステリー!
推理難易度 | ロールプレイの楽しさ | 世界観没入度 | 感情揺さぶられ度 |
⭐⭐⭐⭐☆ | ⭐⭐⭐⭐☆ | ⭐⭐⭐⭐☆ | ⭐⭐⭐☆☆ |
本シナリオは、推理・世界観・ロールプレイと三拍子そろったバランスの良さが魅力です!
それだけでなく、キャラクター固有の「パワー」や「特殊能力」を駆使して進む探索型の進行スタイルが新鮮で、まるでゲームの主人公になったかのような没入感を味わえます。
館内では、選んだ行動によってパワーが消耗し、時に行動不能の危機に見舞われることも!?
犯人探しに加え、キャラクターの生存戦略やチーム内の調整など、きっと考えることが多くて頭も心もフル稼働になるでしょう。笑
公式の目安ではプレイ時間は3時間とされていますが、正直言って3時間じゃまったく足りません!
地図がまっさらな状態から少しずつ埋まっていく、その過程に詰まった「未知との遭遇感」は格別。
ミステリー好き、探索好き、TRPG好き、、、あらゆる方におすすめしたい、冒険心をくすぐる傑作です◎
難易度
難易度は『やや高め』です!
設定書の量は多すぎず、少なすぎず、という印象です。
しかし、最初からすべて設定書を読み込む必要はなく、物語の進行により後から読み進めていくという仕様にホスピタリティを感じました。
ただ、ゲームシステムの性質から、やや複雑で難しさを感じる可能性があります。
GMレスで遊ぶのであれば、まったくのマダミス初心者ばかりの卓より、いくつかシナリオのプレイ経験のある卓でのプレイをおすすめします。
感想
次回作が待ち遠しくなる、新たなお気に入りシリーズに出会えました◎
不気味な館で起こる“死”の真相――。真実をめぐって議論は大荒れ!
わたしの卓では、最後の最後まで決定打に欠けていて、誰もが疑わしく見える中、推理と考察が白熱しました。
そして何より、クライマックスにかけてどんどん展開が加速していくのがアツい!
気付けば全員が夢中になって物語の渦に引き込まれていました。
この熱量と没入感は、実際にプレイしてこそ味わえる特別な体験。まさに“遊んだ人だけが知る高揚感”です!
シリーズ化してくれたら絶対に追いかけたい!そんな気持ちにさせられる、心に残る一作でした◎
まとめ

今回は『MYSTERY&ADVENTURE BOX 01 焚家』についてレビューしました。
グループSNEとKADOKAWAがタッグを組んだMYSTERY&ADVENTURE BOXシリーズの第一弾で、何が起こるかわからない幽霊屋敷の探索がドキドキのシナリオでした!
当ブログでは、他にもおすすめのシナリオを参加人数別にご紹介しています。
もしよろしれければ下記からチェックしてみてくださいね!!
\あわせて読みたい/