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【マダミスレビュー】誰がために伝書鳩は飛ぶ|登場人物・評価・感想・ルール・ネタバレなし

【マダミスレビュー】誰がために伝書鳩は飛ぶ|登場人物・評価・感想・ルール・ネタバレなし マーダーミステリー

各自の行動で翻弄されるプレイヤーたち!?
独自のギミック盛りだくさん!絶海の孤島のマーダーミステリー!!

今回はオフライン・GM不要で遊べるパッケージ型マーダーミステリー『誰がために伝書鳩は飛ぶ』についてレビューしていきます!

本作のあらすじや遊び方、登場キャラクター、ネタバレなしのプレイ感想や評価についてご紹介していますので、遊ぶ予定のあなたの参考にして頂けると嬉しいです。

本記事は、作品を楽しんで頂けるよう、シナリオプレイ時の「こんなはずじゃなかった」悲しみを少しでも軽減することを目的としています。
ネタバレに触れないようにしていますが、ゲームの流れや感想・評価についての記載があります。
前情報を一切入れずにまっさらな気持ちで作品を受け止めたい場合は、ご注意ください。

シナリオ概要

プレイ人数6~7人(GM不要)
プレイ時間180分
プレイ環境オフライン
対象年齢15歳~
ジャンルマーダーミステリー
発売時期‎‎‎‎2023/5/19
デザイナー北沢慶
サイズ27 x 19 x 3 cm
版元グループSNE/cosaic

誰がために伝書鳩は飛ぶ』は、グループSNE×cosaicのMYSTERY PARTY IN THE BOX SERIESの中のひとつで、絶海の孤島で起こる惨劇を解明するミステリーです。

小さな島にある研究所内で発生した悍ましい事件を解決すべく、容疑者たちが命がけの犯人捜しに挑みます。

プレイヤーたちによる各自の行動に翻弄されながら、あっと驚く多様なギミックが盛りだくさんのシナリオです。

GMなしで遊ぶことができ、6人でプレイする場合は1人をNPCとして設定します。(NPC設定カードが同梱されています)

あらすじ

太平洋に浮かぶ小さな孤島、花咲島――

この島には地質や自然環境について研究する施設がありました。

ある日、研究所の所長を務める教授が、重要な発見について発表するため、珍しくこの離島に人を招待していました。

しかし、約束の時間になっても教授は集めた人たちを待たせたまま、自室から出てきません。

なぜなら、教授は自分の部屋の床に倒れ、血の海に沈んでいたからでした。

惨劇の幕開けを知らせるかのように外は酷い嵐となり、警察も救助もすぐには島に駆けつけることができません。

教授を殺した犯人は、いまこの研究所内にいる7人の中にいるかもしれません、、、さあ、命がけの犯人探しの始まりです!!

登場人物紹介

研究所に居合わせた容疑者7名をご紹介していきましょう。

副所長(33歳/男性)

【マダミスレビュー】「誰がために伝書鳩は飛ぶ」遊んでみたよ(ネタバレなし)
  • 研究所の副所長
  • 教授が亡くなり研究所の最高責任者に
  • 混乱を避け事態収拾のため奮闘する

甥っ子(15歳/男性)

【マダミスレビュー】「誰がために伝書鳩は飛ぶ」遊んでみたよ(ネタバレなし)
  • 普通の中学3年生
  • 伯父である教授と伝書鳩で手紙のやり取りをしていた
  • 久しぶりに伯父に会うため花咲島へと向かうことに

助手(26歳/女性)

【マダミスレビュー】「誰がために伝書鳩は飛ぶ」遊んでみたよ(ネタバレなし)
  • 教授の助手
  • 教授の研究に共感して2年前から研究所に勤めている
  • 教授殺害の犯人を絶対に許す気はない

ジャーナリスト(27歳/女性)

【マダミスレビュー】「誰がために伝書鳩は飛ぶ」遊んでみたよ(ネタバレなし)
  • フリーのジャーナリスト
  • 大手の新聞社が扱わないような事件やニュースを取り扱い独自性で勝負してきた
  • 副所長である兄の伝手で花咲島に大発見ありと察し島を訪問

ハウスキーパー(32歳/女性)

【マダミスレビュー】「誰がために伝書鳩は飛ぶ」遊んでみたよ(ネタバレなし)
  • 研究所の炊事洗濯清掃を担うハウスキーパー
  • 設立当初から務める勤続10年のベテラン
  • 気立てが良く働き者である意味研究所の守り神といえる

ガードマン(50歳/男性)

【マダミスレビュー】「誰がために伝書鳩は飛ぶ」遊んでみたよ(ネタバレなし)
  • 研究所設立当初から守衛を務めるガードマン
  • 絶海の孤島のためガードマンとしての仕事は少ない
  • 人手不足のため戸締りや鳩舎の鳩たちの世話を担当している

船長(28歳/男性)

【マダミスレビュー】「誰がために伝書鳩は飛ぶ」遊んでみたよ(ネタバレなし)
  • 本土と離島を結ぶ連絡船の船長
  • 先代の船長が引退したため最近この仕事をすることになった
  • 食料や生活必需品を週に1回届ける以外は滅多に花咲島に行かない

遊び方/ルール

ゲームの進行
  1. ゲームの準備
  2. 設定書読み込みフェイズ(15分)
  3. オープニングフェイズ
  4. 第1調査フェイズ(25分)
  5. 第1意見交換フェイズ(10分)
  6. イベント発生フェイズ
  7. 第2調査フェイズ(15分+15分)
    • 第2調査フェイズ前半(15分)
    • 鳩舎確認フェイズ(15分)
    • 第2調査フェイズ後半(15分)
  8. アイテム使用確認フェイズ
  9. 第2意見交換フェイズ(10分)
  10. 意見発表フェイズ(1分×PL人数)
  11. 投票フェイズ
  12. アクションフェイズ
  13. エンディングフェイズ

本作品の特徴は、シナリオ全体にさまざまなギミックが散りばめられているところにあります。

特殊なイベントが発生したり、鳩舎にいる伝書鳩たちにアイテムを託したり、各自が所有するアイテムを調査中に使ったり、、、

多様なギミックがミステリーのスパイスとなり、ワクワク感・ドキドキ感を掻き立てられます!

それでは、各フェイズについて詳細をご説明していきましょう。

ゲームの準備

内容物のカード類やシート類をテーブルに並べ、セッティングが完了したらルールブックの物語の背景を読み上げ、各自の担当キャラクターを選択します。

設定書読み込みフェイズ(15分)

担当キャラクター決定後、各キャラクター設定書を受け取ります。

15分程度時間を取り、設定書を読み込み担当キャラクターを理解しましょう。

それぞれのキャラクター設定書には以下のような内容が書かれています。

  • 目的と勝利点について
  • きみだけのルール(キャラクター固有の特別なルール)
  • スキル(特別な能力や弱点)
  • アクション(アクションフェイズでのみ使用可能なキャラクター固有の行動)
  • パワー(アクション使用時に影響する各キャラクターのパワー)
  • 自室のカード内容

オープニングフェイズ

設定書を読み込んだ後は、設定書の公開情報をベースに、任意の順番(または副所長から時計回り)でキャラクターの自己紹介を行います。

第1調査フェイズ(25分)

開始時に調査トークンを4つ(6人プレイならば5つ)ずつ、各プレイヤーに配布します。

調査トークン
調査トークン

このフェイズでは、大きく分けて下記2つを行うことができます。

  • 密談
  • 調査カードの獲得

密談は最大で2・2・3人(6人プレイの場合は2・2・2人)を上限とします。

調査カードは、任意のタイミングで調査トークンを場に支払い、トークンアイコンの描かれたカードを1枚獲得できます。

山札の何枚目からカードを引くかは自由ですが、中にはカード獲得時に特別な条件を有するものもあるので、その指示に従いましょう。

調査トークンはこのフェイズ内で必ず使い切りましょう。

制限時間が過ぎても余っていた場合、速やかに残りの調査トークンを支払い、場からカードを獲得します。

カード獲得の主なルール

カードを獲得する際の主なルールは以下の2点です。

  • 自分の部屋のカードは自分では獲得することができません。
  • 同じフェイズ中、同じ山札から1枚しかカードを獲得できません。

第1意見交換フェイズ(10分)

全員着席し、互いに推理や今後の行動について、自由に話し合います。

このフェイズでは、手札の譲渡や交換はできません。以下のような内容について、意見交換すると良いでしょう。

  • 殺人者の正体
  • 殺人者の目的
  • 殺人手段

イベント発生フェイズ

「イベント」シートを開き、内容を読み上げます。

第2調査フェイズ前半(15分)

開始時に調査トークンを4つ(6人プレイならば5つ)ずつ、各プレイヤーは受け取ります。

調査トークン
調査トークン

第1調査フェイズと同様に会話や密談、カードの獲得を行います。

フェイズが変わったため、第1調査フェイズで獲得した場所から、トークンを支払ってカードを獲得することができます。

調査トークンは第2調査フェイズの後半に持ち越すことができます。

鳩舎確認フェイズ(15分)

鳩舎確認フェイズを最後に「鳩舎」にカードを伏せて置くことができなくなります。

ゲーム開始時、山札「鳩舎」には1枚もカードがありません。鳩舎が開放中の状態のとき、鳩舎のカードの下に”†”のマークが付いたカードを伏せて置くことができます。

トークン不要でカードを置くことができ、そこに置かれたカードは鳩が運ぶことになります。また、置かれているカードを獲得するには、1枚につき調査トークン1個が必要です。

鳩舎確認フェイズのタイミングでは全員が集まり、「鳩舎」に”†”のマークの付いたカードを預けなくてよいかを確認します。

この確認移行、「鳩舎」にカードを預けることができなくなります。

第2調査フェイズ後半(15分)

各プレイヤーは調査トークンを追加で2個受け取ります。

同一フェイズなので、前半で一度獲得した場所からはカードを獲得できません。

山札「鳩舎」は、調査トークンを支払うことで、何枚でもカードを獲得することが可能です。

アイテム使用確認フェイズ

調査フェイズ中に使用することができるアイテムを所持しており、使用するのを忘れていたり、ためらって未使用だったりした場合、ここで使用することができます。

使用した場合、速やかにカードやハンドアウトの説明に従い、効果を処理します。

第2意見交換フェイズ(10分)

全員で互いの推理や今後の行動について、自由に話し合います。

この意見交換フェイズでは、手札の譲渡や交換はできません。以下のような内容について、意見交換すると良いでしょう。

  • 事件の真相
  • 拘束すべき人物
  • 重要視している点

意見発表フェイズ(1分×PL人数)

意見表明フェイズでは、適当なプレイヤーが「発言者」となり、1分ずつ時計回りに意見を表明します。

いま気づいている点や疑わしい人物、殺害方法などの推理や、調査に関する自分なりの結論や「アクションフェイズ」での行動の予告、協力者への呼びかけなどの今後の行動についてを話します。

このフェイズでは、手札の譲渡や交換はできません。手札の内容を公開することは自由です。

発言者が話している間は、他のプレイヤーが質問したり発言したりすることはできません。

投票フェイズ

投票フェイズでは、全プレイヤーが事件の元凶と思しき人物に一斉に投票を行います。

最多票を獲得したプレイヤーは拘束され、以降発言、アクションを実行できなくなります。

該当者が複数いた場合、該当者の中で誰を拘束するか、該当者だけを対象に決選投票を行います。それでも複数いる場合は全員拘束されます。

6人プレイで全員2票ずつになった場合、再度全員で投票を行い、それでも決まらない場合は誰も拘束されません。

アクションフェイズ

このフェイズでは、各キャラクターがもつ固有のアクションを1つ選び実行することができます。

プレイヤーは一斉にアクションの対象としたいプレイヤーを指さします。以後アクションの対象を変更することができません。

その後、キャラクター設定書内に記載されている行動順の順番が早い人(数字の小さい人)から順番にアクションを処理していきます。

アクションの対象を変更することはできませんが、実行するアクションを変更したり、アクションを実行せず中止することは可能です。

自分のアクションの順番が回ってくる前に、「死亡」や「拘束」されたキャラクターは、アクションを実行することができません。

また、「パワーの比べ合い」が発生した場合、各キャラクター設定書「行動順」の右側にパワーの数値が書かれています。

手札の中に「パワー+○」と書かれているカードがある場合、全てパワーに加算しますが、「死亡」「拘束」状態のキャラクターは”0″として扱います。

エンディングフェイズ

物語の結末を読み、各キャラクターの得点計算へを行います。

最も得点が高かった人が勝利!ですが、物語を最も楽しんだ人が優勝です◎

評価と感想

それでは、独断と偏見による評価と感想をお話していきます!

わたしが本作品プレイ時の条件は、下記の通りです。

参加人数  :7名(全員経験者)
プレイ時間 :約3時間(感想戦込み)
GM有無   :無
担当キャラ :副所長

評価

独自のギミック盛りだくさん!プレイヤーたちが翻弄される戦慄のミステリー!!

本シナリオは世界観・ロールプレイ重視のシナリオで、さまざまなギミックが盛り込まれており、相当踊らされます。笑

そのおかげか、他のマダミスと比べると良くも悪くも”マダミスらしさ”が薄めで、やや変わり種の印象です。

ギミックによる独特なルールが多いため、マダミス経験者(中級者~上級者)向けだと思います。

参加メンバーに初心者の方が多い場合は、GMを設けると良いかもしれません。

難易度

難易度は『やや高め』です。

キャラクター設定書のボリュームはやや多めで、キャラクターによっては自分だけの特別ルールやスキルなどがてんこ盛り!

また、物語の特性上、ケースによっては議論が散らかりカオスになるかも、、、

そのため、マダミス初めましての方には、ちょっとハードルが高く感じるかもしれません。

感想

好き嫌いが分かれるかも、、、?いつもとは違うマダミスを楽しみたい方におすすめです◎

本格的な”マーダーミステリー”を楽しみたい方ではなく、一風変わったシナリオも味見してみたい、、、という方にぜひとも通過頂きたいシナリオです。

さまざまなギミックに翻弄され、自分たちの卓でも、途中で各方面から「えっ!?」という声が漏れ聞こえ、全体としてだいぶ盛り上がりました!笑

制作者さまの手のひらの上で転がされているかのようで、完全に弄ばれましたね、、、楽しいことこの上ありませんw

わたしたちはGMレスで遊びましたが、GMを設けた場合、その視点でみんなの様子を見るのも面白いだろうなあと思います。

まとめ

今回はオフライン・GM不要で遊べるパッケージ型マーダーミステリー『誰がために伝書鳩は飛ぶ』についてレビューしました。

多種多様のギミックが面白い、プレイヤーたちが翻弄されるちょっぴり変わり種のマダミスでした!

本ブログでは、プレイ人数ごとにおすすめしたいマダミスシナリオについて、ご紹介しています。

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