
卓上探偵団シリーズ第7弾!
「死神体質」が証明された!?密室謎解きミステリー!!
協力型ミステリーゲーム『死神たちの鎮魂歌』について、レビューします。
本シナリオのあらすじ、遊び方・ルール、登場キャラクター、ネタバレなしの感想や評価についてご紹介します。
本記事がまだプレイしていないあなたの参考になれば幸いです!
シナリオ概要

プレイ人数 | 1~4人(GM不要) |
プレイ時間 | 120分 |
プレイ環境 | オフライン |
対象年齢 | 15歳~ |
ジャンル | 協力ミステリーゲーム |
発売時期 | 2024/7/31 |
デザイナー | 円居挽 |
サイズ | 16 x 11 x 3 cm |
版元 | グループSNE |
『死神たちの鎮魂歌』は、グループSNEによる卓上探偵団シリーズ第七弾のシナリオです。
プレイヤー全員で事件の真相に迫る、完全協力型の推理ゲームで、死因・時刻・場所・犯人・動機を推理、正答を目指します。
一般的なマーダーミステリーとは違い、本作ではプレイヤー同士の騙し合い要素はありません。全員で協力し合い、事件解決に導くゲームになります。
公式の推奨プレイ人数は1人~4人ですが、ゲームの性質上、5人以上でもプレイすることは可能です。
※プレイ人数が増えるほど、自分のペースで推理をすることが難しくなるため、推奨人数以内でのプレイがおすすめです。
あらすじ

IT業界の大物・土原慎吾は、「死神体質」が存在するのかを検証するため、各界で「死神」と呼ばれる5人を自宅に招きました。
過去に多くの身近な人の死を経験してきた彼は、その死が事故だったのか運命だったのかを知りたいと語ります。
滞在中に誰かが死亡しても、保証金と弁護士を用意すると約束し、土原は5人と共に一夜を過ごしました。
しかし翌朝、連絡が取れず不安に思ったスタッフが「卓上探偵団」を呼び、扉を開けると、密室の中で土原の遺体が発見されます。
探偵団は現場調査と5人への聞き込みを開始し、彼らの隠された秘密に迫ります。――
登場人物紹介
本事件の被害者と、その被害者の自宅に招かれた5人の”死神たち”をご紹介します。
死神CEO:土原慎吾(55歳/男性)

- 本事件の被害者
- 十代で実家が火事になり両親と家を失う
- 多額の保険金を元手に渡米してIT事業を立ち上げる
- 「インテリジェントフォン」が世界的ヒットするも共同経営者の事故死を経験
- 「土原は死神体質だ」と噂され親しく近づく人間がいなくなる
死神探偵:金剛寺了一(55歳/男性)

- 幾多の難事件を解決してきた名探偵
- 最後には犯人が自殺するか事故死されてしまうため「死神探偵」の異名をもつ
- 黒いスーツにボサボサ頭
- パイプをくわえているがタバコの葉は持っていない
死神傭兵:緑村亨(48歳/男性)

- 20代で某国の外人部隊に入隊
- 自伝がベストセラーとなり「不死身の傭兵」として人気
- 今は傭兵を引退してテレビや講演の仕事をしている
- ミリタリーファッション
- 「日本では武器を携帯できないのが心細い」というのが口癖
死神ギャンブラー:ホワイトデス(40代?/男性)

- 命を賭けたデスゲームに幾度も挑み生存してきた凄腕ギャンブラー
- 対戦相手はことごとく死亡しており遺族からは恨まれている
- 素性は謎に包まれている
- 髪は真っ白だが老人というわけではない
- 白髪にくわえて白衣を愛用しているのも「ホワイトデス」の異名の由来
死神少女:白野幸子(10代後半?/女性)

- 土原が雇う調査員が見つけてきた「死が見える少女」という触れ込みの少女
- 死神たちが集められた時も「必ず誰かが死ぬ」と口にしていた
- 長い髪
- 学校の制服風のファッション(どこの学校の制服でもない)
死神コンサルタント:エルマ・ヤミー(32歳/女性)

- 殺人事件が起きる場所に度々現れる謎の女性
- 犯人だと疑われることもあるがこれまで逮捕されたことはない
- 自称「犯罪行為についてのコンサルタント」
- 裏社会で「死神コンサルタント」と呼ばれている
遊び方/ルール
- ゲームの準備
- 第1調査フェイズ
- 第2調査フェイズ
- 第3調査フェイズ
- 推理発表フェイズ
- エンディング
- 得点計算
本作は、事件の手がかりとなる任意のカードを調査し、全員で協力して推理する完全協力型ミステリーゲームです。
会話は自由、時間制限もありません。自分たちのペースで話し合いながら、事件の真相を解き明かしましょう。
ゲームの準備
ルールブックの内容を全員で確認し、準備を進めます。
このフェイズでは、主に以下の内容を行います。
- ルール・内容物の確認
- カード・シートのセッティング
- 物語の導入読み上げ
- プレイヤーキャラクターの設定
- 舞台&物語キャラクターの紹介

本作は、オプションルールとして、探偵の個性を使って探偵のロールプレイをすることができます。
これはゲームをより楽しめるようなオプションルールであり、ゲーム本編の有利不利には影響しないので、お好みで使用/不使用を決めましょう。

第1調査フェイズ
調査フェイズは、調査チットを1枚支払い、任意の「調査カード」を公開して事件の捜査を行うフェイズです。
ルールブックに指定されているカードを公開・確認した後、調査を開始します。
- 調査チットの支払い:
1枚分調査チットを「調査済」の面が上を向くよう裏返し消費する - カードの公開:
卓上に置かれた「調査カード」を1枚表向きにする
※赤字で「調査禁止」と書かれたカードは調査できないため注意 - 情報共有:
プレイヤー全員に内容を共有する

調査フェイズごとに配布される調査チットは合計12枚です。
プレイ人数に応じて下記の通り調査チットを配布します。
プレイ人数 | チット配布個数 |
1人 | 12枚 |
2人 | 6枚ずつ |
3人 | 4枚ずつ |
4人 | 3枚ずつ |
第2調査フェイズ
第1調査フェイズと同様に、調査フェイズを行います。
ルールブックに指定されている追加ストーリーカード、自動公開カードを公開し、内容を確認します。
また、第2調査フェイズ用のカードの束を追加する処理があるので、忘れないようご注意ください。
第3調査フェイズ
第1・第2調査フェイズと同様に、調査フェイズを行います。
ルールブックに指定されている追加ストーリーカード、自動公開カードなどを公開し、内容を確認します。
また、第3調査フェイズのみの特別ルールとして、調査を12回未満で終わらせる「早期解決」があります。
「早期解決」を行うことで、残した調査チット1個につき+1点のボーナスポイントを獲得することができます。
ただし、推理に正しく解答できなかった場合、結果として総合得点が低くなってしまう可能性があるため、慎重に決断しましょう。
推理発表フェイズ
推理発表フェイズでは、回答シートに1H4W(方法/時刻/場所/犯人/動機)を記述しましょう。
- 方法(HOW):
犯人はいかなる手段で密室を構成し被害者を殺害したか? - 時刻(WHEN):
被害者はいつ死んだのか? - 場所(WHERE):
被害者はどこで死んだのか? - 犯人(WHO):
被害者は誰に殺されたのか?共犯がいる場合は共犯者を含めて全員の名前を答えましょう。 - 動機(WHY):
犯人はいかなる理由で被害者を殺害したいのか?自死の場合はその動機、事故死の場合は事故が発生した理由を記載しましょう。
上記以外にも、本ゲームならではの特別設問や、ゲーム中に追加される設問があります。それらの設問にも併せて回答しましょう。
エンディング
推理を終えたら、代表者1名がエンディングブックを読み上げます。
推理発表フェイズで答えた内容により、エンディングが変わる可能性があります。推理発表フェイズでは、慎重に答えを書き記しましょう。
得点計算
回答シートに記述した1H4Wについて、正答するごとに得点が獲得されます。
早期解決によるボーナス得点がありますが、まずは正確に推理の解答ができるよう目指しましょう。
また、得点に応じて下記の通り称号を得られます。ぜひ名探偵を目指してみてくださいね◎
- ~5点 :Detective(探偵)
- 6~12点:Dog-nosed(犬の鼻)
- 13~18点:Hawk-eyed(鷹の目)
- 19~24点:Clairvoyant(千里眼)
- 25点以上:Master detective(名探偵)
評価と感想
わたしが本作を遊んだときの条件は、下記の通りです。
評価
シリーズ入門に最適!卓上探偵団をはじめてプレイするあなたにおすすめしたいミステリー!!
推理難易度 | ロールプレイの楽しさ | 世界観没入度 | 感情揺さぶられ度 |
⭐☆☆☆☆ | ⭐☆☆☆☆ | ⭐⭐⭐☆☆ | ⭐☆☆☆☆ |
本ゲームの性質上、ロールプレイ要素はほとんどありませんが、物語をしっかり楽しめました。
推理難易度がかなりやさしめに設定されているため、シリーズ作品を既に何作も遊んでいる方にとっては物足りなさを感じるかもしれません。
事件の描写もライトめで、同シリーズの『夕闇に笑う少女』や『顔のないアリス』、『レッドスマイル』のような事件の残虐性やショッキングなシーンはありません。そのため、比較的一緒にプレイする人を選ばない作品だと思います。
本シリーズは一環として卓上探偵団が現れますが、”続きの物語”という位置づけではなく、所謂”完結型”のため、シリーズのどの作品からも楽しめるようになっています。
まだシリーズ作品未プレイの場合は、本作から遊ぶことをおすすめします!
難易度
難易度は「やややさしめ」です。
ルールについて、複雑な部分はあまりない印象で、初心者でも滞りなくプレイできるかと思います。
感想
各人物に物語あり!登場キャラクターをあれこれ深掘りするのが楽しい作品でした!
他のシリーズ作品と比べて、すべての登場キャラクターに物語がある印象で、人間関係を深掘りするのが楽しいシナリオでした。
ミステリーの難易度としてはやさしめだったおかげで、「名探偵」の称号をGET!!
推理の歯ごたえは少なめではありますが、ストーリーが面白かったので、本シリーズを全てプレイしている人間でも結構満足感を感じられる作品でした◎
まとめ
完全協力型ミステリー『死神たちの鎮魂歌』についてレビューしました。
卓上探偵団シリーズ7作目は、入門編としてぴったりの推理難易度で、プレイしやすいミステリーでした!
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
当Webサイトは、ほかにも数々の作品レビューやプレイ人数別おすすめシナリオなど、マーダーミステリーを中心にさまざまなアナログゲーム情報をご紹介しています。
ここまでお読み頂いたあなたにぴったりの記事を、下記の通りご紹介しています。ぜひあわせてチェックしてみてください☺︎
\あわせて読みたい/